IPv4アドレスの中央在庫が残り5ブロックに、近日中に分配終了の見通し
社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)は1日、世界のIPアドレスを管理するIANA(Internet Assigned Numbers Authority)から、未割り当てのIPv4アドレスブロックのうち2つが分配され、残り5ブロックになったことを発表した。これにより、IANAのポリシーに従って近日中に残り5ブロックもすべて分配され、IPv4アドレスの中央在庫が枯渇する見通しとなった。
IPv4アドレスは、IANAが世界5地域の地域インターネットレジストリー(RIR)に割り当て、RIRが各国に分配する形となっている。今回、アジア太平洋地域のRIRであるAPNICに2つの/8アドレスブロック(1つの/8アドレスブロックは約1678万アドレス)が分配されたことで、未割り当ての/8ブロックは残り5つとなった。
IANAでは、未割り当ての/8ブロックが残り5つとなった時点で、5つのRIRにブロックを1つずつ分配し、すべての割り振りを終了するというポリシーを定めている。このポリシーが近日中に施行されると、IANAの中央在庫は枯渇することになる。
IANAの中央在庫が枯渇した後も、各RIRはIPv4アドレスの分配を継続していくが、アジア太平洋地域では2011年後半には在庫が枯渇すると予測されている。その後は、基本的にIPv4アドレスの新規分配はできなくなるため、JPNICでは事業者などに対してIPv4アドレス新規分配が受けられなくなることを前提とした準備や対応を呼びかけている。