三越伊勢丹グループ、テラデータDWHで商品・顧客分析システムを再構築


 日本テラデータ株式会社(テラデータ)は15日、三越伊勢丹の商品・顧客分析システムを同社DWHで再構築したと発表した。

 これまで伊勢丹で稼働していた商品(マーチャンダイジング:MD)情報分析システムと顧客情報分析システムを三越の業務アプリケーションと統合し、グループ共通の情報基盤を再構築。扱うデータの内容や分析機能については従来システムを引き継ぎつつ、UIの改善による操作性向上と、統合によるデータ増・利用者増に対応する処理能力の強化を図った。特にユーザーからの多様な検索命令に対して、基本的に10~30秒以内には結果を返す迅速なレスポンスを実現したとする。

 導入したのは、「Teradata Active Enterprise Data Warehouse 5500」および「同 5550」と、「Teradataデータベース 12.0」。テラデータDWHは異世代機種の共存が可能で、今後のデータ増に対する拡張性も採用の決め手になった。

 三越伊勢丹グループでは、現場の社員が過去のデータを利用し、さらに実際の販売動向を確認して、施策を立てるという取り組みを日常的に行っている。そのために徹底した商品の単品管理と詳細な顧客情報管理を行っており、これらのデータをTeradata上で稼働する情報分析システムで活用している。MD・顧客情報分析の両システムは、データ分析方法を定型化するのではなく、個々の社員が必要とする分析を自由に行える柔軟性が最大の特徴となっている。

 現在では、三越と伊勢丹の社員合わせて6800人がMD情報分析を日常的に利用し、月間約26万回の検索を実施。顧客分析では2000人の社員が、月間約5万3000回の検索に利用している。

 テラデータと三越伊勢丹グループのシステム関連を担う三越伊勢丹システム・ソリューションズは、今後もパフォーマンスの向上などに継続的に取り組む考え。

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(川島 弘之)
2010/12/15 12:33