NTTデータ、SAP Business All-in-OneをSaaSで提供する「INERPIA/イナーピア」
株式会社NTTデータは26日、中堅・中小企業向けERPパッケージ「SAP Business All-in-One」を利用したSaaS型のサービス「INERPIA/イナーピア」を開発したと発表した。サービス提供は2011年2月に開始する予定で、それに先駆け、12月から営業活動を始めるという。
INERPIA/イナーピアは、SAP Business All-in-Oneを月額課金のクラウド型サービスとして提供するもの。NTTデータが数百社に対してヒアリングを行った結果を受け、ERPの導入要望の高い中堅・中小企業のニーズに応えるサービスとして開発したという。
SaaSであるため、ユーザー企業は自社でのシステム構築を行う必要がなく、初期投資額やランニングコストを抑えてERPを導入可能。また、導入後の運用や効果を見ながらサービスを拡張していく柔軟な対応を行うこともできる。
機能としては、NTTデータソルフィスの加工組立型製造業向けテンプレートを利用。SAP Business All-in-Oneで提供される中堅・中小企業向けの財務、調達、在庫管理、製造、ロジスティクスといった、各業務の運営を支援する機能に加えて、多通貨対応機能をクラウドで先行提供する。さらに、テンプレート部分の多言語化や、人事、企業サービス、顧客サービス、営業、マーケティング、BI、IFRS対応といった機能を順次拡張するとした。
また、基盤にはNTTデータのクラウドサービス「BizXaaS」を利用しているため、SAP ERP以外のシステムも追加して利用可能。データセンターは、NTTデータの環境配慮型「Green Data Center」を用いている。
参考価格は、初期費用が1460万円から、月額利用料が1ユーザーあたり1万9800円から。初期費用には、SAP ERPのクラウド環境構築、データ移行、トレーニング、3カ月間のQ&A対応が含まれている。
なお12月より、NTTデータ、NTTデータソルフィス、SAPジャパンが連携し、企業への営業活動を開始するほか、各種セミナーの開催などの普及活動も、3社で協力して実施していく予定とのこと。
NTTデータグループでは、INERPIA/イナーピアを通じて、2012年度までに10億円以上の受注を目指すとしている。