日本オラクル、グローバル対応業務機能を強化した「Oracle EBS」新版


 日本オラクル株式会社は25日、統合ビジネスアプリケーションの新版「Oracle E-Business Suite R12.1.3」を発表した。同日より提供を開始する。

 新版では、製造業の新興国におけるビジネス展開の支援機能などが強化された。製造業のグローバル対応業務で求められている、リスク対応、拡大するサプライチェーン領域と複雑なグローバル物流の最適化など、新しいビジネス要件に適応するさまざまな機能の追加、強化が行われている。

 具体的には、輸出規制に準拠しない、不正もしくは不適切な取引や輸配送を防止するため、輸出入取引管理機能「Oracle Global Trade Management」と受注管理機能「Order Management」を連携するための「ITM Adapter」が拡張された。これにより、受注、出荷、輸配送の各業務プロセスに輸出規制対応のための業務プロセスが連携し、受注から輸配送業務に至るまでを、グローバルで統合的に管理できるという。

 また、工場での生産活動効率と設備稼働率を可視化する、生産現場の情報分析機能「Oracle Manufacturing Operation Center」を拡充。電力消費量をもとにCO2排出量を可視化するための機能「Sustainability Sensor Data Management」を追加した。

 このほか、購買管理の分野では、材料購買検討の段階で、荷揚げコストまで含めてシミュレーションを行えるようにしたほか、設備管理において、Esri社製のGIS(地理情報システム)製品との連携機能を追加。人材管理も強化され、採用管理機能「Oracle iRecruitment」で、候補者の能力や略歴情報の閲覧、検索、比較などが可能になったとのこと。

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(石井 一志)
2010/11/26 06:00