アバイア、ネットワークの仮想化を実現するアーキテクチャ「Avaya VENA」

最大8.4Tbpsのデータセンター向けスイッチ「VSP 9000」も発表


Avaya Virtual Enterprise Network Architectureの概要
米Avaya データソリューションズ プロダクトマネージメント担当バイスプレジデント、ジャン・タージョン氏

 日本アバイア株式会社は24日、データセンター向けのネットワークソリューション「Avaya Virtual Enterprise Network Architecture(VENA)」、およびAvaya VENAに対応したシャーシ型スイッチ「Avaya Virtual Services Platform(VSP) 9000」を発表した。

 Avaya VENAは、ネットワークを仮想化することによって、容易なプロビジョニングを可能にするアーキテクチャ。コスト削減が声高に叫ばれる昨今、CIOは、より低いコストでより迅速なアプリケーションの提供を求められているが、従来のVLANを用いたネットワーク設計では、アプリケーションの構成を変更しようと思っても、複雑なプロビジョニング作業が必要となっていた。

 この状況を米Avaya データソリューションズ プロダクトマネージメント担当バイスプレジデント、ジャン・タージョン氏は、「複雑な構成変更をしようとすれば、人的エラーの元にもなるし、リスクがある。運営は、可能があるが理想的ではない状態」と評し、改善の余地があると指摘する。

 そこでAvaya VENAでは、IEEE 802.1aqとして標準化されているShortest Path Bridging(SPB:最短経路ブリッジング)をベースにした、「Virtual Services Fabric」を採用することで、この問題を解決したという。Virtual Services Fabricでは、MAC-in-MAC技術を使ってイーサネットフレームをカプセル化。経路判断に用いる情報を付加して、ネットワークインフラ内に、仮想的なサービスネットワークを構成できるようにしている。

 Avaya VENAはこの技術を基盤に据えることで、構成を変更するたびにVLANの設定を変更するといった、ネットワークの設定変更にかかる手間や、人的設定ミスなどによるリスクを最小化。同時に、ネットワーク全体を可視化する仕組みも提供している。、

 また、サーバー仮想化との連携も容易に行えるのが特徴で、Avayaの管理ツールとVMware vCenterがAPIを介して接続されているため、ネットワーク仮想化のプロビジョニングとサーバー仮想化とが緊密に連携。サーバーのプロビジョニングに基づいて、ルールベースの変更を自動的に行えるようにしている。


従来のネットワークに新しいアプリケーションを導入するには、スイッチの設定変更など相当の手間が発生するAvaya VENAではプロビジョニングを即座に行えるという
Avaya Virtual Services Platform 9000

 今回発表されたVSP 9000は、このAvaya VENAに対応する最初のスイッチ製品となり、単一障害点を持たないハードウェアと、素早いルート変更が可能なデータセンター向けOSを採用。レイヤ2/3のネットワークを効率的に仮想化できる。

 バックプレーンは最大8.4Tbpsで、シャーシ型スイッチのため、ポート構成はさまざま可能。10基のI/Oスロットを備えており、10Gigabit Ethernet(GbE)であれば最大240ポートを、GbEであれば最大480ポートを搭載できる。また、今後は40/100GbEのサポートも予定され、バックプレーンも将来的に27Tbpsまで拡張される予定とのこと。

 信頼性についても、単一障害点のない完全二重化されたハードウェア構成が可能なほか、SMLT(Split MultiLink Trunking)やR-SMLT(Routed SMLT)による高速フェイルオーバーを実現している。タージョン氏は、「ハードウェアによる障害検知技術により、15ms以内の復旧を達成している」と述べ、耐障害能力の高さを強調した。価格は、冗長構成を含まない最小構成で約1000万円から。出荷開始は11月30日を予定する。

 なおVPS 9000に加えて、既存製品の「ERS8800シリーズ」も、ソフトウェアをアップグレードすることでAvaya VENAに対応できる。また、トップオブラック向けのスイッチを2011年春にも提供する予定で、順次、対応製品を拡充していく計画である。

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