F5ネットワークス、BIG-IP/FirePassなど主力製品を最大33%値下げ


 F5ネットワークスジャパン(以下F5ジャパン)株式会社は11月1日、同社製品および保守サービスの希望小売り価格を最大33%値下げ、11月1日より新価格を適用する。

 今回の価格改定は主力製品であるBIG-IPをはじめとした同社製品の大部分、およびF5ジャパンが提供する保守サービス「F5カスタマーサポート」が対象となる。また、今回の価格改定は日本のみ独自で行われる施策となる。このため、価格改定のために製品の生産コストを圧縮するなど、品質に影響することは一切ないとしている。

主力製品で最大33.3%の値下げでシェア拡大を目指す

F5ネットワークジャパン株式会社 プロダクトマーケティングマネージャ 帆士 敏博氏

 BIG-IP SwitchのエントリーモデルにあたるLocal Traffic Manager 1600 4GBは33.3%の値下げとなり、旧希望小売価格448万円だったところ、新価格では299万円になる。そのほか、BIG-IP製品は約31~33%程度の値下げ、FirePass製品は約22%~26%の値下げが実施される。

 F5ジャパンでは価格改定にあたり、記者向けの説明会を開催。ADC市場市場環境など、今回の価格改定の背景について、F5ネットワークジャパン株式会社 プロダクトマーケティングマネージャ 帆士 敏博氏が説明を行った。

 F5ジャパンによれば、リーマンショック以後のIT投資抑制の影響を受け、L4-L7市場規模は2008年に縮小。2009年度の市場成長もほぼ横ばいだったが、2010年以後は再び増加傾向に転じるものと予測されているとした。ADC国内市場におけるF5製品のシェアは2009年売上ベースで43.4%。対前年比で0.2%と微増したものの、F5ジャパンでは今後さらに成長するためには大きな施策が必要と判断したという。

 このため同社では、5月から6月にかけて独自調査をWebと対面で実施。ロードバランサー製品といえば25%強のユーザーがF5ネットワークスをまず想起するなど、ブランドとしては強く浸透しており、動作安定性、製品機能、製品信頼性が高く評価される一方で、不満点としては価格の高さを上げる意見が多かったとした。

 調査を受けてF5ジャパンでは価格改定をメインにした3つの施策――(1)カスタマーサポートの開始、(2)新パートナープログラム“UNITY”の開始、(3)最大33%の値下げ――を立てたと説明した。これら3つの施策はいずれも11月1日より適用される。

 カスタマーサポートについては、同社は設立以来10年間、基本的にパートナー経由のサポートを実施してきたが、日本企業でも海外拠点をもち、海外でも日本でも同品質のサポートを求めるニーズなどが出てきたことを受けて新たに設置した。

 また、新パートナープログラム“UNITY”の開始については、より多くのパートナーがF5とビジネスをするためのハードルを下げることを目的とする。これまではひとつのプランしかなく、取り扱いの障壁が高かったが、複数のプランを用意することで障壁を下げる。

 F5ジャパンでは価格改定をメインとするこれらの施策により、2009年度43.4%だった市場シェアを、50%まで拡大したい考えだ。

ADC市場予測11月1日スタートの3つの施策
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