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IIJ、インドネシアで提供するクラウドサービスを拡充

バックアップサービスなど新たに4サービスを提供

 株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)は27日、インドネシアの大手通信サービス会社Biznet Networksとの合弁会社PT. Biznet Gio Nusantara(以下、Biznet GIO)が、インドネシア国内において提供しているクラウドサービス「Biznet GIO Cloud」を拡充し、現地企業および日系企業向けに「GIO Backup」「GIO Storage」「GIO Bricks」「GIO Box」の4つのクラウドサービスを提供すると発表した。

 GIO Backupは、顧客がオンプレミスや各種のクラウドサービスで保管されているデータ、パソコンやモバイルに保存したデータを、Biznet GIO Cloudにバックアップするサービス。GIO Backupに保存されたすべてのデータは、一元的に管理でき、1ステップで簡単に復元できる。バックアップ時においては、自動的にすべてのデータが圧縮および暗号化されるため、ネットワークの負荷を最小限に抑え、情報の機密性を保ちながら企業の重要なデータを安全に保護する。サービスは従量課金の料金体系で、最低利用期間および最低利用料金の設定はない。

 GIO Storageは、REST API(Amazon S3互換)を提供し、大容量のデータ保存に適した高い耐久性と拡張性を備えるクラウド型ストレージサービス。容量制限がないため、将来に備えて予備のリソースを確保する必要がなく、最適なスペースを従量課金制で安価に利用できる。ビッグデータの分析を支援するソリューションや、既存のストレージ基盤のクラウド化など、さまざまなデータ保存の要件に適したソリューションを提供する。

 GIO Bricksは、ウェブアプリケーション開発者向けに、開発支援環境と実行環境をクラウド上で提供するサービス。Java、PHP、Ruby、Node.js、Pythonなど、幅広いアプリケーションに対応。パッケージ化されたアプリケーションサーバーやデータベースを選択し、簡単にセットアップできるため、数分でシステム環境を導入できる。実行環境は、実際のトラフィックに応じて単一および複数のサーバーで自動的にスケールアップやスケールダウンを行なうことができる。

 GIO Boxは、モバイル端末やデスクトップPCなどあらゆる端末から、ファイルを安全に保存、同期、共有できるオンラインストレージサービス。ファイルは、暗号化された安全な通信経路で送受信され、冗長化されたGIO Storage上に保存される。顧客は安価な大容量ストレージを利用して、いつでもどこからでもファイルを複数のユーザー間で共有できる。さらに、Biznet NetworksのWi-Fiサービスを利用の場合は、保存容量が無制限のストレージにアップグレードされる。

 また、2015年5月から提供しているパブリッククラウドサービス「GIO Cloud」、プライベートクラウドサービス「GIO Enterprise Cloud」について、新たにバリ島に開設されたデータセンターでも利用可能となり、ディザスターリカバリーの拠点として選択可能となった。

三柳 英樹