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ノベル、Azure環境への移行をサポートした仮想化マイグレーションツール「PlateSpin Migrate 12.1」

 ノベル株式会社は24日、仮想化マイグレーションツール「PlateSpin Migrate」の新版「同 12.1」を発表した。同日より提供を開始する。

 PlateSpin Migrateは、システム移行を自動化するマイグレーションツール。物理マシンと仮想マシンの間で自由にシステム移行を行える点が特徴で、物理から仮想(P2V)、仮想から仮想(V2V)、仮想から物理(V2P)、物理から物理(P2P)などさまざまなパターンに対応している。また、ブロックベースライブ転送とサーバー同期機能により、稼働中のまま高速にシステムを転送し、初回完全転送後には差分データだけを転送する同期が可能。テスト移行機能も備えているので、本番移行の前に新規環境をきちんとテストし、正常に動作することを確認してから移行することができる。

 今回の新版では、新たな移行先としてMicrosoft Azureをサポートしたため、既存のオンプレミスやデータセンターで稼働中のシステムをパブリッククラウドでそのまま稼働させる、といった利用が可能になった。Windows Server 2012 R2/2012/2008 R2と、Red Hat Enterprise Linux 7.1/6.7、SUSE Linux Enterprise Server 11 SP3/SP4の各環境に対応する。なお、Microsoft Azureへの移行は完全転送をサポートし同期は未サポートとなっている。

 また、移行先がMicrosoft Hyper-Vの場合の対応を強化し、Hyper-V 第2世代仮想マシンへの変換や、Hyper-V VLAN IDの指定をサポート。コマンドラインインターフェイス(CLI)からのHyper-Vへの移行、転送時のネットワークアダプタのタイプ指定(レガシー、シンセシス)も可能になった。移行先がVMwareに対する場合についても、VMware DRS Clusterへの移行や、VMware仮想マシンのCPUコア数、ソケット数を組み合わせた構成を新たにサポートしている。

 このほか、データセンター移行に対しては、本番切り替え時に移行元サーバーで稼働中の「特定のサービスを停止」「同期の実施」「移行元サーバーのシャットダウン」「移行先仮想マシンの起動」の一連の切り替え操作を自動実行できるよう機能強化を実施。Windows Server2012 R2フェールオーバークラスタ構成や、CentOS 7に対応するなど、移行対象OSも拡充されている。

石井 一志