日立ソリューションズ、Microsoft Dynamics専業SIerの米Ignifyを買収

　株式会社日立ソリューションズは、グループ会社の米Hitachi Solutions Americaが12月8日に、Microsoft DynamicsのSIerである米Ignifyを買収し、100％子会社化したと発表した。

　Ignifyは、マイクロソフトのERP製品「Microsoft Dynamics AX」およびCRM製品「Microsoft Dynamics CRM」専業のSIerで、「Microsoft Dynamics AX」ベースの小売業向け独自ソリューションを中心に、米国、インド、フィリピン、シンガポール、タイ、日本を拠点としてグローバルに事業を展開している。

　日立ソリューションズでは、今回の買収により450名以上の経験豊富な技術者を新たに確保し、東南アジアの事業拠点の拡充により、グローバル対応力を強化。同時に、小売業向けを中心とした独自ソリューション「Ignify eCommerce」などを獲得し、業種向けのソリューションサービスを拡充する。

　日立ソリューションズでは、東南アジアは重点事業地域であり、今回の買収もこの地域における事業基盤強化を目的とした投資の一環だと説明。4月には、東南アジアのローカル企業と、当該地域に事業を展開するグローバル企業の顧客に向けたサービス強化を目的として新たな子会社を設立しているほか、子会社を通じてインドで4カ所のグローバルデリバリーセンターを運営し、現地の工科大学、ビジネススクールと提携して、Dynamicsの導入支援技術者の育成を行っているとしている。

　MicrosoftのDynamics Partner Programs and Sales Vice PresidentであるVictor Morales氏は今回の買収について、「日立ソリューションズは、Microsoft Dynamics市場のリーダーです。イグニファイの開発力とグローバル対応力が日立ソリューションズに加わることで、日立ソリューションズとマイクロソフトのパートナーシップはより強固なものとなります。これにより、われわれは顧客の重要課題を解決するソリューションを世界中で提供することが可能になるでしょう」とコメントを寄せている。