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富士通、クラウド向けマーケットプレイス管理製品をOSSとして公開

 富士通株式会社は27日、クラウド向けマーケットプレイス管理ソフトウェア「FUJITSU Software Systemwalker Service Catalog Manager」を、オープンソースソフトウェア(OSS)の「Open Service Catalog Manager」として同日より無償公開すると発表した。ライセンスはApache License 2.0。

 Open Service Catalog Managerは、海外で導入実績を持つFUJITSU Software Systemwalker Service Catalog Managerを、OSSとして利用者が自由に入手・改変できるよう、ソースコードを無償で公開したもの。各種クラウドとシームレスに接続する連携プラグインや、使用実績に応じた利用料金計算、レポート出力などの機能を持ち、クラウド環境の運用効率化、サービス利便性向上を実現できるという。

 今回、富士通がこの製品をOSS化したのは、クラウド向けマーケットプレイスに必要な技術の発展と、多種多様なクラウドサービスとの連携機能の拡充を目指すため。現在、各クラウド事業者が提供するクラウドは、アクセス方法や課金管理の仕組みなどが異なっており、各クラウドを連携する技術の標準化が進んでいない。そこで富士通では、クラウド向けマーケットプレイスの普及によるクラウドの利用拡大を目指し、製品をOSSとして公開するとともに、「Open Service Catalog Managerコミュニティ」を設立。2017年度で300名の参加を予定しているという。

 また今後は、コミュニティのコントリビュータと協力しながら、さまざまなクラウドとのシームレスな接続のための、連携機能拡充などを行っていくほか、コミュニティで強化したOSSの商品化にも取り組むとしている。

石井 一志