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竹内製作所がNECのSDN製品「UNIVERGE PFシリーズ」導入、止まらないネットワークを実現へ

 日本電気株式会社(NEC)は22日、建設機械メーカーの株式会社竹内製作所から、SDN(Software-Defined Networking)を活用した本社工場のネットワーク基盤を受注したと発表した。2016年2月の稼働を予定している。

 このネットワーク基盤は、将来的なIoT(Internet of Things)活用による「つながる工場」の実現を見据えて導入するもの。既存のネットワーク機器を生かしつつ、NECのSDN対応製品「UNIVERGE PFシリーズ」を部分的に導入することで、コストの最適化を図るとともに、可用性や管理性の向上などを実現する。

 具体的には、ネットワークを仮想化し、1つの物理ネットワーク上に制御系やオフィス用途など複数のネットワークを論理的に構成する。論理ネットワーク同士は完全に独立しているため、セキュリティを確保できるほか、ネットワーク全体の集中制御により通信経路の柔軟な変更に対応し、システム運用を止めなくとも、ネットワーク機器の保守作業を実現するとした。

 管理面では、GUIを活用し、高度な専門知識なしに直観的な操作でネットワークの設計・設定を行えるようになる。さらに、ネットワーク全体の通信状態の可視化も行えることから、万一の障害発生時でも、障害個所の迅速な特定・復旧に役立つという。

 またネットワーク機器増設の際、各機器に対する設定変更を一元的に実施可能。IoT活用によるデータ量の増大や、工場の拡大・ライン変更などに応じた柔軟なネットワークの変更に対応できるとのこと。

 加えて、UNIVERGE PFシリーズとパロアルトネットワークスの次世代ファイアウォール製品を連携させ、不正通信を行う端末のネットワークからの隔離・遮断などの初動対応を自動化し、対応時間を短縮した。これにより、マルウェアなどのサイバー攻撃による被害拡大の防止を実現している。

 なお竹内製作所は今後、他工場やデータセンターなどにも、SDNを活用したネットワーク基盤の導入を検討する考えだ。

石井 一志