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2本のインターネット回線を束ねて最適化、ネットワンがクラウド管理型SD-WANサービスを提供

 ネットワンシステムズ株式会社(以下、ネットワン)は20日、米VeloCloud Networksと国内初のサービスプロバイダー契約を締結したと発表した。これに伴い、クラウド管理型のSD-WAN(Software-Defined WAN)サービスを、10月30日より販売開始する。

 このサービスは、2本のインターネット回線を仮想技術で束ねて1本の論理ネットワークとし、高性能・高セキュリティなWANを構成しようというもの。利用するアプリケーションに最適な回線をリアルタイムで自動選択することにより、インターネット回線上で閉域網WANサービスと同等性能の論理WANを実現できるという。

リアルタイムでの自動的な通信最適化のイメージ

 具体的には、パケット消失/遅延/ジッターといったインターネット回線の状況を可視化し、アプリケーション単位での利用回線のリアルタイム制御や損失パケットの修復によって、アプリケーションの性能を自動的に最適化する仕組み。また、2本の回線を束ねていることで冗長性が向上するほか、セキュリティは、拠点間を自動的にIPsec VPN接続することで担保している。

 VeloCloud専用端末を拠点に設置してインターネットに接続するだけで、クラウド上から設定をかんたんに行え、迅速に事業拠点を展開できる点がメリット。さらに、セキュリティや性能最適化、管理の機能はクラウド上から追加配信できるので、ファイアウォール、ロードバランサー、WAN最適化機器など、単機能アプライアンスを各拠点に置く必要がなるなることから、投資コストの削減とシンプルな運用を実現する。

 あわせて、拠点に置く専用端末の設定入力・変更などの管理・運用はクラウド経由で行えるため、現地での操作は不要とした。

クラウド管理型SD-WANサービスの構成要素と利用イメージ

 価格(専用端末1台あたり、税別)は、専用端末買い取り、最大50Mbpsの場合で初期費用が15万円、月額費用が9800円。専用端末買い取り、最大100Mbpsでは初期費用が25万円、月額費用が1万3000円。専用端末レンタル、最大50Mbpsの場合で初期費用が3万円、月額費用が1万5000円。専用端末レンタル、最大100Mbpsでは初期費用が3万円、月額費用が1万9800円。となる。なお、契約は年間契約で、回線は別途手配する必要がある。

 主な販売対象は、多数の拠点をもつ大企業や官公庁・大学・自治体、およびOEMによってこのサービスを再販する事業者など。ネットワンでは、3年間で8億円の売り上げを目標としている。

 また同社は、将来的に提供を予定する仮想アプライアンス版のVeloCloud専用端末を、シスコのサービス統合型ルータ「Cisco ISRシリーズ」および次世代ファイアウォール「Cisco ASAシリーズ」上で稼働させるサービスメニューも提供する計画。これにより、本社やデータセンターなどの主要拠点は既存の投資を保護しつつ柔軟に運用し、一方、中小規模の拠点ではVeloCloud専用端末を活用してWAN全体で性能を向上させるとともに、運用負荷の削減やコスト最適化を図ることが可能になるという。

(石井 一志)