ニュース

米IBM、エンタープライズ向けNode.jsを手掛けるStrongLoopを買収

 米IBMは10日(米国時間)、アプリケーション開発ソフトウェアを提供するベンダー、米StrongLoopの買収を発表した。この買収は、Apache、Eclipse、OpenStack、Cloud Foundryなどオープンソース技術やコミュニティに対する、IBMの継続的な取り組みの一環とのことで、IBMはこれからも、Nodeのオープン開発者コミュニティに対して支援と投資を行うとしている。なお、買収金額などは公開されていない。

 StrongLoopは、APIを作成して提供するための開発フレームワーク「Node.js」の、エンタープライズ向けソリューションを提供するソフトウェアベンダー。IBMでは、StrongLoopのNode.js機能を、MobileFirstやWebSphereを含む自社のソフトウェアポートフォリオに統合することで、顧客がより適切に企業データを活用して、クラウドやオンプレミスで取引を実行できるよう支援するという。

 これにより、企業や開発者は拡張が容易なAPIを構築できるようになるほか、オープンなハイブリッドクラウドにおいて、既存のバックエンドのプロセスをフロントエンドのモバイル、IoT、Webアプリに対し、より簡単に接続できるようになるとした。

 IBMによれば、今回の買収により、Node.js開発者はIBMのPaaSである「IBM Bluemix」上で、より高機能な実行環境を実現できるとのこと。StrongLoopのツールとサービスを、WebSphereおよびJavaの機能と併用することで、Java開発プラットフォームとNode.js開発プラットフォームとの間に存在していた隔たりを埋められるとしている。また同社製品の機能は、IBM IoT Foundationにも組み込まれる予定。

石井 一志