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50%のコスト削減と1.5倍の容量を実現、CCCグループのネット事業を支える共通仮想基盤にTintri VMstoreが採用

 ティントリジャパン合同会社(ティントリ)は3日、株式会社T-MEDIAホールディングスが、仮想化スマートストレージ「Tintri VMstore」を採用したと発表した。同製品は、CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)グループのネット事業の共通基盤を支えるストレージとして利用されているという。

 T-MEDIAホールディングスは、CCCグループのさまざまなネット事業を統括している中間事業持ち株会社。2010年に同社が構築したCCCグループのネット事業を支える共通基盤は、事業の拡大に伴って容量不足やパフォーマンスの低下を招いていた。

 そのため、2014年4月に新しい共通基盤の構築プロジェクトがスタート。コスト削減はもとより、安定稼働を最重要テーマに位置付け、今後5年間のデータ量の増大を見据えた容量やパフォーマンスの向上、仮想化環境における運用強化の観点から、ストレージにより比重をかけて検討を進めたという。

 その結果、T-MEDIAホールディングスでは、仮想化環境に特化したストレージであることを評価して、Tintri VMstoreを採用した。従来のストレージでは、全体のIOPS性能は把握できてもパフォーマンス低下時の要因の特定はできなかったが、ティントリ製品では仮想マシン単位でホスト、ネットワーク、ストレージ レベルのパフォーマンスの可視化が行えるため、どこがボトルネックになっているのかを容易に特定できる。こうした特徴が、同社が探していたストレージの要件にマッチしたという。

 構築は2014年11月から開始されており、現在はデータ移行を進めている最中で、2015年10月に移行作業がすべて完了する計画。完了時は、Tintri VMstoreをベースとする共通基盤上で、仮想マシン1000台が稼働するとのこと。

 高性能と仮想マシンの高集約率を実現するTintri VMstoreにより、ラック本数を半減できるほか、運用コストや保守費用の削減も見込まれている。また、フラッシュメモリとHDDのそれぞれのメリットを生かしたTintri VMstoreのコストパフォーマンス、インラインでの重複排除と圧縮などにより、コストを50%削減しながら1.5倍の容量を実現するとのことだ。

石井 一志