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NTTデータとGSL、アプリケーションの運用コスト改善を支援するコンサルティング

 株式会社NTTデータと株式会社NTTデータグローバルソリューションズ(以下、GSL)は27日、アプリケーションシステムにかかわる運用コストの削減に向けたコンサルティングサービス「アプリケーション運用改善コンサルティング」を発表した。カスタムアプリケーションおよびSAPアプリケーションを対象としており、同日より提供を開始している。

 「アプリケーション運用改善コンサルティング」は、既存顧客に対して提供し、アプリケーション運用コストを10~30%削減するなどの運用改善を実現してきた取り組みを、新規顧客にも適用できるように整備したサービス。ITILフレームワークの導入という“トップダウン”的アプローチに加え、システム固有の事情を踏まえた上で最適解を導き出す“ボトムアップ”のアプローチ手法を採用する。これにより、これまで定性的にとらえていたアプリケーションの運用業務を定量化・可視化して顧客における運用実態を把握し、さらなる改善に向けた施策を立案するとした。

 具体的には、ITサービスマネジメントプロセス、インシデント、ドキュメントといった3つの観点で調査分析を行うことにより、運用の「現状把握」・「分析」・「改善策立案」のプロセスを含む、体系的な改善アプローチを実施する。

 ITサービスマネジメントプロセスの観点からは、インシデント、問題管理と変更、リリース、構成管理などに対し、現行の運用管理の問題点と解決策を報告。インシデントの観点では、対応件数推移や対応時間推移等のインシデント情報をもとに、発生傾向とその原因を特定する。またドキュメントの観点では、充足度や記述内容などからドキュメント整備状況を把握し、ドキュメントの欠如・記述不足から考えられるリスクを抽出していく。

 こうして、3つの観点より現在の運用状況を体系的に可視化・分析することで、より多角的な視点から問題・改善ポイントを抽出することが可能。特に、長年にわたり特定ITベンダーに対して運用業務を委託し続けているといった依存関係により、改善の機会を逃している可能性がある企業に対し、定量的な数値に基づく実行可能な改善施策を提供するとしている。

 なお、このコンサルティングサービスは、NTTデータのAMO(Application Management Outsourcing)サービス「TISAFYS」における、カスタムアプリケーションの運用改善の方法論、および、GSLによるSAPアプリケーションの、グローバルでの運用保守実績をもとに構築した方法論を利用するとのことだ。

石井 一志