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NRIセキュアやトレンドマイクロなど3社、エンタープライズ向けAWS対応セキュリティ手引書を無償提供

 NRIセキュアテクノロジーズ株式会社(以下、NRIセキュア)、株式会社野村総合研究所(以下、NRI)、トレンドマイクロ株式会社の3社は18日、Amazon Web Services(AWS)のクラウドサービス利用に関するセキュリティ手引書を、エンタープライズ向けに共同で作成したと発表した。5月26日より、無償で提供を開始する。

 今回3社が作成した手引書は、各国のルールに準拠しつつ、AWS利用に伴って必要となるセキュリティ作業の負荷を軽減するためのもの。多くのグローバル企業が重要拠点と位置付ける国において、政府・業界団体が定めるリスク管理規定などを踏まえているので、AWS環境を利用して自社の情報システムを構築する際に、具体的に実施すべきことが明確になるという。

 第1弾としては、アジア太平洋地域でビジネス上の重要性が高いシンガポールで定められた、基準の厳しい金融情報システム向けガイドライン「MAS-TRM」への対応を目標とした手引書を提供する。

 具体的には、シンガポール金融管理局(MAS: Monetary Authority of Singapore)が提供する、「テクノロジー・リスク管理ガイドラインチェックシート」、およびパブリックコメントへの回答など、公開情報を網羅。チェックシートの各項目が、クラウド特有の検討事項に相当するかどうかを判断し、対応が必要な範囲を明確化している。

 また、AWS上でシステムを構築するにあたり、AWS、利用企業、システムインテグレータの役割分担を明確化し、必要な対応事項を明記しているとのこと。

 今後3社では、アジア太平洋地域において、金融以外の業種に関するリスク管理ガイドラインについても同様の手引書を作成し、グローバルに展開する日系企業のビジネスをサポートする考えだ。

石井 一志