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Beaconアプリで売り子さん呼び出し、東京ドームも正式対応

レジェンズシートで利用可能

 株式会社ACCESSは12日、Beaconを用いた位置連動型コンテンツ配信サービスプラットフォーム「ACCESS Beacon Framework(ABF)」が、東京ドームの売り子呼び出しサービス「座席de注文」のプラットフォームに採用されたと発表した

 読売ジャイアンツ主催試合のレジェンズシートが対象。レジェンズシートは、プロ野球有名OB“レジェンズ”の生解説を専用イヤホンで聴きながら試合を観戦できる特別座席(料金1万5400円、3塁側内野席前方エリア)。同シートの特典の1つとして、ABFを用いた売り子呼び出しサービス「座席de注文」を導入することで、観客が座席にいながらにして近くの売り子を呼び出し、スムーズにドリンクを注文できるようにする。

 仕組みは、レジェンズシート内の各エリアに設置された複数の「ビーコン」と、観客へ貸し出されるタブレット「Xperia Z Ultra」にインストールされた「呼び出しアプリ」、販売員が携帯する腕時計型端末「SmartWatch 3」、および専用端末にインストールされた「売り子さんアプリ」を連携させ、観客と販売員の位置情報を連動したリアルタイムのコミュニケーションを実現する。

 観客が持つ「呼び出しアプリ」は、座席に設置されたビーコン電波を受信し、座席エリア情報を更新・保持する。観客が同アプリから任意の商品を選択すると、その座席エリアとタブレット端末に割り振られた呼び出し番号が該当商品の販売員に通知される。販売員はその情報を基に利用者の座席に向かうことができる。

 観客は販売員が離れていても容易に・迅速にドリンクを注文できるほか、各受注データはそのままクラウドを通じて管理されるため、各販売員のリアルタイムの受注データを可視化することで、季節・時間・エリア・販売員ごとの注文動向といったマーケティング分析にも活用できるという。

 同サービスは2015年3月27日の開幕戦から導入し、試験運用を行っていたが、観客からの高い評価を得たため、5月12日の巨人対広島戦から本格提供を開始する。

5月12日の巨人対広島戦でのサービス風景
売り子さんは腕にSmartWatch 3を装着
観客からの呼び出しがあると通知される

川島 弘之