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医療現場で導入進むタブレット、2018年には792億円の市場規模に~IDC予測

 IDC Japan株式会社は21日、国内医療分野タブレットソリューション市場予測を発表した。2015年は前年比17.4%増の617億円。2013年~2018年の年間平均成長率(CAGR)は15.0%で、2018年には792億円に拡大する。巡回診療、救急医療、訪問介護の現場でタブレット導入が進むという。

 病院、一般診療所、歯科診療所、保健所などの医療と福祉・介護を合わせた国内医療分野のタブレットソリューション市場予測。医療と福祉・介護を合わせたIT投資は堅調に推移しており、タブレットとそのソリューションも大きく成長。2013年~2018年のCAGRは15.0%で、2018年には792億円に拡大する。タブレット出荷台数は2015年が20万9000台で、前年比成長率は22.1%。2013年~2018年のCAGRは21.0%となり、2018年には28万4000台に増加すると予測している。

国内医療分野 医療と福祉・介護 タブレットソリューション支出額予測(2012年~2018年)

 医療現場では携帯性、高精細な画像、タッチによる優れたUIが評価され、タブレット導入が進んでいる。病院などの巡回診療、レントゲンなどの画像診断、地域医療や救急医療、健康診断や訪問介護などが挙げられる。厚生労働省が2014年3月に示した「健康・医療・介護分野におけるICT化の推進について」により、国内医療の方向性も明らかとなり、各地域の医療関係者間の情報共有に加え、病院、保健衛生、福祉、介護、高齢者の自宅、診療所、薬局、健康保険組合、健康増進施設、消防機関を結び、医療情報連携ネットワークの実証実験が今後進むと考えられる。その結果、医療向けの情報端末は、いつでもどこでもアクセスできるタブレットなどが主流になるだろうとしている。

川島 弘之