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EMCジャパン、ハイブリッドクラウドを4週間で導入できる新サービス

まずはVMware連携、2015年にAzure/OpenStack版も

 EMCジャパン株式会社は17日、エンタープライズ向けハイブリッドクラウドソリューション「EMC Enterprise Hybrid Cloudソリューション(以下、EHC)」の提供を開始した。EMCとVMwareのハードウェア・ソフトウェア・サービスを統合し、柔軟にハイブリッドクラウド環境を利用可能にする。わずか4週間で実装できる俊敏性などが特長。

 EHCは、統合型プラットフォーム「Vblock」やEMCストレージ「VPLEX」、クラウド管理プラットフォーム「VMware vRealize」などの各コンポーネントを、ハイブリッドクラウド環境を構築するための“エンジニアドシステム”として提供するもの。

EHCの特長
利用するコンポーネント

 シンプルで自動化された環境構築ができるようにデザインされており、VblockやVSPEXなどのベストプラクティスやリファレンスアーキテクチャや、EMCプロフェッショナルサービスを通じてわずか4週間で導入できるのが特長。すべてのコンポーネントが確実に連携して機能を発揮できるように、エンドツーエンドのテストと検証を行ったほか、共通するユースケースをベースに数百のワークフローを盛り込み、セルフサービスとして利用できるよう設計した。。

 まずは、EMCアーキテクチャとVMware(VMware vCloud AirやvCloud vRealizeなど)でハイブリッドクラウド環境を実現する「EMC Enterprise Hybrid Cloud Federation SDDC Edition」を提供。2015年にはMicrosoft Azure/Hyper-Vと連携する「Microsoft Edition」、OpenStack環境と連携する「OpenStack Edition」も提供する。「Federation SDDC Edition」ではAWS連携にも対応しているが、「Microsoft Edition」や「OpenStack Edition」については「まだリファレンスが固まっておらず未定」(EMCジャパン)とのこと。

 こうした幅広いパブリッククラウドサービスとの統合により、プライベートクラウドとハイブリッドクラウドを適材適所で利用したい企業に対し、柔軟な選択肢を提供。また、オプションサービスとして、Pivotalのビッグデータ基盤・PaaS基盤、自動バックアップ、自動災害復旧、ネットワーク仮想化などにも対応し、ニーズに応じたユーザー独自の基盤を構築するとしている。

 このほか、EHCの導入支援として、新しいプロフェッショナルサービスと教育サービスも提供する。具体的には、運用管理を代行する「EMC Managed Services for Enterprise Hybrid Cloud」、クラウド環境における処理負荷の適合性を判断するためのアプリケーション要件の分析を行い、最適なクラウド環境を提案する「EMC Cloud Advisory Service」、IT変革のための具体的な手順や優先度の決定をサポートする「EMC IT Transformation Workshop」、EHCを運用管理するスタッフ向けのトレーニングサービス「Education Services」を用意する。

 価格は個別見積り。

川島 弘之