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kintoneをハンズオンで学ぶ、女性オンリーの「kintone Cafe」見学記
(2014/12/8 06:00)
サイボウズの「kintone」をハンズオン形式で体験して学ぶ、女性オンリーのイベント「kintone Cafe @chiba みずいろ会館 ~クラウド女子会」が12月3日に開催された。
kintoneを使っているユーザーやSIerが主催するコミュニティイベント「kintone Cafe」の1つ。kintone Cafeは、北は札幌・釧路から、南は沖縄まで、各地の人が自主的に主催するイベントで、内容や路線もそれぞれ異なる。
今回の「kintone Cafe @chiba みずいろ会館」は、会場となった女性専用シェアサロン「みずいろ会館」を運営する株式会社PLUS-Y 代表取締役の永田洋子氏が主催。kintone Cafeとしては初の女性オンリーイベントとなった。
「プログラマーでなくてもkintoneが使えて、どんなことができるかがわかる場にしたい。私も知りたい」(永田氏)ということで、Webデザイナーを中心にさまざまな職種の女性8人が参加した。全員、kintoneに触れるのは初めて。講師やアシスタントとして、サイボウズ社員やkintoneエバンジェリストがついた。
最初にサイボウズの荒金万琴氏が、kintoneについて紹介した。kintoneはWebのデータベースアプリケーションをWeb上で簡単に作れるサービスで、コミュニケーション機能も備える。採用が2000社を超えたとのことで、荒金氏は「いままでGoogleトレンドで柿ピーと競っていたが、最近超えた」と紹介して笑いを誘った。
参加者に近い利用シーンの例として、Web制作での事例も荒金氏は紹介した。例となった企業では、多人数で原稿を管理するのにメールとExcelで管理していたという。しかし、データの転記ミスや、最新版のファイルがわからなくなる問題、一人が書き込んだファイルをほかの人が上書きしてしまう問題などが発生。これをkintoneに以降してトラブルを解決したという。このように、Excelでのデータ管理からの移行にkintoneがよく使われていると荒金氏は紹介した。
kintoneの紹介のあとは、サイボウズの西尾定也氏を講師に、ハンズオン形式で実習。Webデザイナーが多いということで、WordPressとkintoneとの連携が題材となった。WordPress上に表示された問い合わせフォームから、kintoneに問い合わせを送れるようにする例だ。
まずkintone側にログインし、問い合わせ管理に必要な項目のフォームを置いてアプリを作成。これだけでWebアプリケーションができた。動作確認したら、WordPressからデータを送るためのAPIトークンを発行した。
続いて各自が事前に用意したWordPress側の作業に。まず、WordPress上にアンケートや問い合わせなどのフォームを設けてkintoneに入力するWordPressプラグイン「WordPress to kintone」をインストールした。
プラグインをインストールしたら、WordPressのエントリーを作成。エントリーの中にWordPress to kintoneのショートコードを記述するだけで、問い合わせフォームが作られた。
とはいえ、初めての作業なので、思ったとおりに動作しない人もいる。そこはフレンドリーなイベント。参加者どおし、あるいはアシスタントがいっしょになって原因を探していた。
最後に、kintoneのJavaScript APIを使った機能も追加した。事前に西尾氏が用意したJavaScriptファイルをアップロードし、2日以上前に受け付けた問い合わせについては行の背景色が変わる様子を、皆で試した。
ハンズオンが終わったあとは、スイーツタイム。シフォンケーキと、コーヒーや紅茶とともに会話がはずんだ。
スイーツを食べながら、kintoneエバンジェリストの山下竜氏(株式会社ジョイゾー)によるLT(ライトニングトーク、短いプレゼン)も聞いた。
山下氏はまず、kintoneのUIカスタマイズの例を紹介。kintoneに保存されている企業情報から、地図と事例紹介ビデオを業務アプリケーションらしくなくオシャレに表示し、さらにスワイプしてカルーセル状に前後の企業の情報に移る例をデモした。
さらに、LINEなどのメッセージングソフトに似た企業向けスマートフォン用ソフト「direct」(株式会社L is B)と、開催日翌日の12月4日に発表されたdirect用のbot作成SDK「daab SDK」を先行して使って、kintoneにデータを入力する例をデモ。スマートフォンからメッセージで出社や退勤を送れる勤怠管理の例を見せた。
最後に、参加者それぞれが感想を発表。「kintoneで何ができるかもわからなかったが、自分で使ってみて、問い合わせフォームが簡単に作れるのがわかった」「今作ろうとしているWebシステムに使えそう」「1回ではまだ可能性がわからないので、またやりたい」などの声が聞かれた。