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富士通、Cephを採用したクラスタストレージ~最大56PBまでの拡張に対応

FUJITSU Storage ETERNUS CD10000

 富士通株式会社は27日、大容量コンテンツの保管に適したスケールアウトストレージ「FUJITSU Storage ETERNUS CD10000」(以下、CD10000)を発表した。同日より、ワールドワイドで販売を開始する。

 「CD10000」は、ディスクとコントローラを組み合わせたノードを追加していくことで、最大224ノード、56PBまでのスケールアウトを可能にしたストレージ。ドキュメントや画像、動画など、参照を主としたコンテンツの保存に適しているという。

 また、分散ファイルシステムのオープンソースソフト「Ceph」を採用しているのも特徴で、データをノード間で冗長化して可用性を高めるとともに、特定のノードに負荷が集中しないよう、自動で分散配置が行われる。これにより、従来のRAIDを利用した冗長化で必要だった設計作業が不要となるので、大容量コンテンツの容易な保管を実現するとした。

 ノードの追加はシステムを停止することなく行え、処理量の増加に応じた柔軟なシステム拡張に対応。旧ノードから新ノードに順次入れ替えるだけで、システムを止めずにデータ移行も行える。さらに、ノード構成の変更に応じてコントローラがデータの冗長性を自動復元し、負荷分散を自動で調整する仕組みにより、煩雑な移行作業も不要になったとのこと。

 インターフェイスは、ホスト接続用の10Gigabit Ethernet(GbE)ポート×2を搭載するほか、ストレージノード間接続用に40Gbps InfiniBandポートを搭載した。アクセス方式はブロックとオブジェクトをサポート。OpenStackのSwiftおよびCinderのストレージとしても使用できる。

 価格は最小構成で4409万7000円(税別)から。12月22日の出荷開始を予定している。

石井 一志