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“Siri”の業務版?――富士通、対話型で文字入力やアプリ操作するSDK

専門用語の認識に対応

 富士通株式会社は、話すだけで専門用語の文字入力やアプリ操作を実現するソフトウェア開発キット(SDK)「MobileSUITE Voice Operation」を、10月1日より国内提供する。

 同社のモバイル向けサービスプラットフォーム「FUJITSU Cloud PaaS MobileSUITE(以下、MobileSUITE)」の新オプションとして、スマートデバイスのアプリ開発者向けに音声用APIを提供する。MobileSUITEにフュートレックの音声認識技術を組み合わせたSDKで、音声支持による業務システムやインターネットサービスの操作や、専門用語の認識に対応したアプリ開発が可能となる。

 例えば、「今日中に納品できるタブレットを価格順に調べて」「A、B、Cの3名で来週1時間空いている日で、会議室が取れる日を調整して」などと利用者がスマートデバイスに話しかけると、業務システムやインターネットサービスのAPIを利用した結果の表示が可能という。

システム実現のイメージ

 特徴は、最高水準の認識率を誇るというフュートレックの音声認識技術「vGate」を採用するほか、対話形式での処理により利用者が意図する処理を正確に実行する。例えば「A、B、Cの3名で来週1時間空いている日で、会議室が取れる日を調整して」「時間はどのくらいですか?」「1時間で」など、足りない情報を聞き返すことで必要情報を補足できるという。

 また、専門用語をあらかじめ辞書に登録しておくことで、一般用語以外にも、顧客特有の社内用語や業界用語なども認識できるという。

アプリケーションイメージ

 対応OSは、Windows 8/8.1、Android 4.0/4.1/4.2、iOS 6/7。価格は個別見積もり。

 MobileSUITEは、スマートデバイスの業務活用にあたって必要な端末管理(MDM)やアプリ管理(MAM)、ID管理などの各種管理機能や、業務で利用するアプリ・コンテンツを一覧表示できる業務アプリポータルなどを備えたモバイル向けクラウドプラットフォーム。

川島 弘之