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慶大が「Citrix ShareFile」でデータ共有環境、教員・学生約6000が利用

決め手はオンプレミスでも利用できる点

 慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(以下、SFC)が、約6000ユーザーの教員・学生のデータを管理・共有するオンラインストレージ環境を構築した。採用したツールは「Citrix ShareFile(以下、ShareFile)」。教員・学生は授業、ゼミ、サークルまたは他大学との共同研究などのメンバー間で迅速にデータ共有し、研究活動に専念できるコラボレーション環境を実現したという。2014年3月より運用開始している。

 SFCでは従来、教員・学生にファイルサーバーの領域を割り当てていたが、教員・学生からの「授業やゼミ、サークルなどの単位でファイルを共有したい」「スマートデバイスでもファイルを利用したい」といった声に応えるため、「オンラインストレージ」の導入を検討。

 オンラインストレージでは通常、データはパブリッククラウドに保存されるが、SFCでは研究途中のものなど大学で扱うデータの性質から、学内からデータを出さずに運用できるシステムを条件に製品を選定。授業や研究室単位でファイルを共有したいという教員や学生の要件を満たしていることに加え、クラウドとオンプレミスの両方で運用できるShareFileに決定した。

 SFCでは学内のストレージをデータ保存先として利用することで、パブリッククラウドを利用する場合と比べ、ファイルのアップロード・ダウンロードにかかる時間を大幅に削減できたという。また、教員・学生を含めた約6000名ものユーザーをサポートするため、既存の学内認証サーバーと連携したユーザー管理も実現した。

川島 弘之