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富士通FIP、仮想ネットワークと3種のIaaSでハイブリッドクラウド提供を強化
(2014/4/17 15:18)
富士通エフ・アイ・ピー株式会社(富士通FIP)は17日、仮想ネットワーク「サービスバス」とIaaS「HyConnect(ハイコネクト)」により、ハイブリッドクラウドサービスを提供すると発表した。
「サービスバス」は、富士通FIPのデータセンターでアクトソーシングサービスを利用するユーザーに対し、同社のIaaSや監視サービスなどとの接続機能を提供する“仮想ネットワーク”。従来は個別に対応していた各サービス間の接続が、プラグイン感覚で利用できるようになるため、ハイブリッドクラウドをワンストップかつ迅速に利用でき、コスト圧縮も実現するという。まず横浜データセンターで環境を整備し、順次、ほかのデータセンターに展開する予定。
一方のIaaS「HyConnect」では、機能や価格レンジが異なる3種類のサービスを用意した。そのうち「HyConnect/オープンパブリック」は、XenServerを仮想化ハイパーバイザーとして用い、オープンソースを活用して価格を抑えたパブリック型IaaS。仮想マシンやディスクを、ユーザー自身がポータルから自由に増減できる仕組みと時間課金により、ビジネス状況に合わせたコスト最適化を図れるという。用途としては、Webサーバー、アプリケーションサーバー、部門サーバーのクラウド化などを想定する。
2つ目の「HyConnect/マネージド」は、VMwareを仮想化ハイパーバイザーとして利用し、ユーザー専任のサービスマネージャーが、導入から運用までをトータルにサポートするIaaS。各ユーザーの要件に合わせ、「仮想マシン単位」「物理サーバー単位」で利用形態を選択でき、性能とコストのバランスを実現するという。なお、このサービスは、横浜データセンターと大阪千里データセンターの2カ所で提供され、東西を二重化したネットワークで接続するので、バックアップやディザスタリカバリなどBCPの用途にも最適とした。
3つ目の「HyConnect/プライベート」は、VMwareやHyper-Vなど、さまざまな仮想化ハイパーバイザーを用いて、運用基準やセキュリティポリシー、サービスレベルをユーザーの要件に応じて個別にカスタマイズするプライベート型IaaS。ユーザー専用のIaaS環境になっているため、セキュアで高信頼なシステム構築・運用を実現する。また、富士通FIPの運用ノウハウを活用し、他社サーバーを利用したマルチベンダーのIaaS環境構築も行えるとのこと。
富士通FIPでは、今回の強化により、コストパフォーマンスの高いハイブリッドクラウドを迅速に提供できる環境を整備し、仮想環境への移行プラン提案などを行う「仮想化アセスメント」などの既存サービスとあわせて、ユーザーのシステムの最適なクラウド化をサポートする考え。新サービスについては、今後2年間で、400社への販売を目標としている。