ニュース

テラデータ、インメモリ技術を採用した「Teradataデータベース 14.10」~Hadoop連携も強化

 日本テラデータ株式会社は19日、Teradataデータベースの新版「Teradataデータベース 14.10」を発表した。インメモリ技術の採用により、分析パフォーマンスが向上している点が特徴とのことで、同日より販売と出荷を開始する。

 Teradataデータベースは、データウェアハウス(DWH)に特化したリレーショナルデータベース。新版では、新たに搭載したインメモリ技術「Teradata Intelligent Memory」によって、アクセス頻度の高いデータを既存のTeradataプラットフォームのメモリへ配置し、分析クエリのパフォーマンスを大幅に向上させることが可能になった。

 この機能は、新たな専用サーバーを導入することなく利用できるほか、既存のアプリケーションへ変更を加えずに、インメモリデータベースと同等の分析処理スピードが得られるので、経済性と効率性の面でメリットがあるという。

 また、Hadoop内のデータにTeradataデータベースから直接アクセスし、データを取得できる「Teradata SQL-H」機能、TeradataデータベースとHadoop間の双方向のデータ取り込みを容易にする「Smart Loader for Hadoop」機能によって、TeradataデータベースとHadoopの連携がより容易になっている。

 さらにインデータベース分析の機能強化では、データの変更履歴を分析するテンポラル機能、地理空間データ分析など、従来の分析機能が拡張され、より高速化したとのこと。加えて、統計解析言語のRを商用化した「Revolution R Enterprise」が、Teradataデータベースの高い並列処理パフォーマンスのもとで利用可能になった。

 このほか、Fuzzy Logix社との協業により、高度な関数ライブラリが充実したため、さまざまな分析が高速処理できるようになったとしている。

 なおTeradataデータベース 14.10は、運用管理を支援する「Teradata Tools and Utilities 14.10」などのソフトウェア、構築支援やコンサルティング、サポートサービスと合わせて提供される。価格は325万円(税別)からで、日本テラデータでは、金融、流通、製造、通信など、大量データを活用したデータ分析ニーズの高い業種を中心に販売する考え。ハードウェアを含めて、今後1年間に70億円の販売を目標としている。

石井 一志