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「Windows 8.1」はアップグレード版廃止で119.99ドルから

~Windows 7以前のOSはアプリ再インストールが必要に

 米Microsoftは17日、Windows 8.1の提供価格と販売方法をWindows公式ブログにて発表した。

 「Windows 8.1 Basic Edition」は米国市場価格で119.99ドル、「Windows 8.1 Pro Edition」は199.99ドル。「Windows 8.1 Basic Edition」から「Windows 8.1 Pro Edition」へのアップグレード価格は99.99ドル。また、Pro Edition利用者にはWindows Media Centerを引き続き9.99ドルで販売する。いずれもダウンロード版もしくはリテールパッケージDVDとして販売される。ダウンロード版はWindows.comからの販売となる。

 なお以前の発表通り、Windows 8からWindows 8.1へのアップグレードは無料で、Windowsストア経由で行う。発売日も10月18日と変更はない。

 Windows 8発表時に行われたプロモーション価格などのキャンペーンについては触れられていない。

 注目される点は、今回は従来バージョンからのアップグレード版はダウンロード版としてもリテール版としても販売されないことだ。Windows 8発表時には、ほとんどのユーザーが何らかのWindowsがインストールされていることを前提に販売されていた。

 Windows 8.1ではMicrosoftが言うところの「フルバージョンソフトウェア」のみの提供となる。従来バージョンからのアップデート版を通常版より安く提供してきた従来の販売方法とは大きく異なるが、その分通常版の価格が引き下げられた形だ。

 変更の理由として、Microsoftは「顧客からのフィードバックによるもの」とし、「自作PC利用者やWindows 8.1を仮想環境で利用したいユーザーの要望に応えた」としている。

 なお、Windows XP/Vista/7からのアップグレードを計画している場合、重要な注意点がある。ほとんど引き継ぎが行われないのだ。

 Windows 7からのアップグレードでは、Microsoft Officeを含む、すべてのデスクトップアプリケーションは引き継がれず、再インストールが必要だ。なお、「すべてのファイル」は引き継がれるとしている。

 XP/Vistaからのアップグレードでは、クリーンインストールしかできない。すべてのファイル、設定、アプリケーションは引き継がれない。すべて事前にファイルをバックアップし、再インストールする必要がある。

 Microsoftはこの理由として、「Windows 8.1はWindows XPまたはWindows Vistaが動作しているデバイスにインストールするように設計されていない」と説明している。

 こうしたことから、設定を引き継がせたい場合には、現在販売されている引き継ぎが可能なWindows 8を事前にインストールし、そこからWindowsストア経由でWindows 8.1に無料アップグレードする方が便利かもしれない。

 企業ユーザーは既存アプリケーションを大量に利用していることから、Windows 7でもユーザー設定が引き継がれない点は、今後大きな反発を受ける可能性もある。

青木 大我 taiga@scientist.com