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企業向けソーシャル・コミュニケーション基盤「Jive」が日本参入

米Jive プレジデント兼ワールドワイド・フィールドオペレーションのジェイ・ラーソン氏

 企業向けソーシャルプラットフォームを提供する米Jive Software(以下、ジャイブ)は3日、日本オフィスを設立し、国内における事業を本格的に開始すると発表した。

 同社が提供するのは「Jive」という企業向けソーシャルプラットフォーム。企業内外の人によるコミュニティを形成し、コンテンツや人脈、ノウハウの共有が可能となる。

 特徴はポータル画面から「コンテンツ」「ピープル」「プレイス」に関して検索が行える点。「コンテンツ」では、コミュニティに公開されたコンテンツを検索し、ドキュメントプレビュー機能でダウンロード不要で内容を確認したり、コメントを残したりすることが可能。コンテンツ作成者やその閲覧数、閲覧者数、コメント、いいね!、共有、ブックマークの数なども確認できる。

コンテンツリストから必要な情報を探す「コンテンツ」
ドキュメントプレビューでコンテンツの内容を確認。コメントも追加できる
ドキュメントの信頼性や評価を確認

 「ピープル」では、コミュニティ内の専門知識を持った人を検索できる。キーワードで検索すると人物の情報のみが表示され、単純なプロフィール情報から、これまでにコミュニティ内で行った発言や作成した文書などから貢献度まで確認できる。

「ピープル」では、コミュニティ内の専門知識を持った人を検索できる
自分の課題に関連するグループ・スペースを探す「プレイス」

 「こうしたコンテンツや専門家は従来、メールをやりとりして探すのが主流だった。『この件について誰が詳しい?』『わかりません、○○さんはご存じですか?』『それなら確か……』といったやりとりを行ううちに、メールのスレッドは大量となり、情報を持つ人を探す待ち時間が発生してしまっていた。また、有益な情報は結局当事者の送受信ボックスに埋もれてしまうため、プロジェクトやチームの新規参加者にとってはキャッチアップに手間がかかるといった課題があった」(ジャイブ 日本オフィス マネージャーの藤武琢也氏)。

 このようなやりとりを省略し、情報を一元化するのが「Jive」だ。実際に顧客からは「メールを21%削減」「会議を16%削減」「研修期間を23%削減」「情報検索時間を34%削減」でき、「生産性を15%向上」したとの声が挙がっているという。

 FacebookやTwitterなどの外部ソーシャルメディア連携や、Jiveを高機能化するためのアプリマーケットやアプリのカスタマイズなども可能。クラウド版とオンプレミス版が用意され、アジア太平洋地域ではすでにオーストラリア、香港、ニュージーランド、シンガポールで展開されている。

 今回の発表は、TISとリコーITソリューションズと代理店契約を締結し、日本市場へ参入するというもの。製品はすでにUIやダブルバイト対応など完全に日本語化されており、TISは9月3日から、リコーITSは10月から販売を開始する。価格は月額12ドルから。実際の提供価格はパートナー次第となる。

川島 弘之