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NEC、10Gbpsの転送速度に対応可能な回線暗号装置「COMCIPHER XL2B」

COMCIPHER XL2B

 日本電気株式会社(以下、NEC)ならびにNECマグナスコミュニケーションズ株式会社は23日、広域イーサネット回線上のデータを不正アクセスから保護するレイヤ2回線暗号装置「COMCIPHERシリーズ」のラインアップに、「COMCIPHER(コムサイファー)XL2B」を追加すると発表した。10Gbpsの転送速度に対応できるのが特徴で、同日より販売を開始する。価格は1250万円(税別)から。

 「COMCIPHERシリーズ」は、ネットワークの終端装置とLAN側のルータ、スイッチとの間に接続することで、回線区間を暗号化する製品。既存ネットワーク機器の変更や設定の変更が不要なため、スムーズな導入が可能なほか、ハードウェアでの提供となることから、ソフトウェアの更新にかかわるメンテナンスも必要ない。

 今回提供する「COMCIPHER XL2B」は、NECによれば国内最速という、10Gbpsの転送速度に対応した製品。10Gbpsの暗号化・復号処理でも遅延時間が1msec以下と少なく、通信速度の低下がないデータ転送を実現。暗号化データのプロトコルを選ばず、遅延が許されない音声通話や映像配信などのリアルタイムなアプリケーションにも適用できる。

 暗号化にはAES方式を採用。鍵長は128/192/256ビットに対応する。

 なおNECでは、この製品を用いることで、大容量通信にも対応可能なセキュリティネットワークを効率的に構築できるとしており、例えば、テレビ会議など動画映像の配信などでデータトラフィック増が見込まれる拠点間通信や、データセンターとバックアップセンターとの間のディザスタリカバリ(DR)用途への適用などを見込んでいる。

石井 一志