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足立区、XenDesktopによるデスクトップ仮想化システムを導入~端末には3800台の古いPCを再利用
(2013/6/3 13:24)
シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社(以下、シトリックス)は3日、足立区が、シトリックスのCitrix XenDesktopによるデスクトップ仮想化(VDI)システムを導入したと発表した。3800台の古いPCをWindows Thin PCによりシンクライアント端末化し、再活用を図っているという。
1万3000台以上のPCを利用していた足立区では、これらの古いPCを廃棄せず、できる限り再活用する方針を立てており、区の情報系PC環境の刷新を図るにあたって、Windows Thin PCを用いてPCをシンクライアント端末化し、VDIシステムを導入したという。また、VDI製品の製品選定では、足立区が各製品の画面転送プロトコルの評価を実施したが、その結果としてCitrix ICAの性能が評価され、XenDesktopの採用に至ったとのこと。
なお具体的なシステムとしては、プライベートクラウド型共通基盤(HaaT-Prime)上にXenDesktopとCitrix XenAppを実装。リースアップ対象の3800台を、Windows Thin PCによりシンクライアント端末化し、「再活PC」として仮想デスクトップ端末に再利用した。
アプリケーションは、Windows 7の仮想デスクトップ上で、Microsoft Office 2010 Professional、Internet Explorer(IE) 9、Adobe PDF系のビューワ、グループウェア、校務支援システムなどが利用されているとのこと。
また利用者の個人データなどの機密情報および情報資産は、共通基盤側で一元管理するほか、一部の利用者側には無線LANアクセスポイントを導入し、証明書ベース(EAP-TLS)で端末を認証することにより、VDIのセキュアな使用環境を確立している。
なお、共通基盤の仮想デスクトップ基盤には、AMD Opteronプロセッサ(合計64コア)を利用したブレードサーバーを配置したほか、クライアントからのトランザクション処理にはCitrix NetScalerを冗長化構成で採用した。また、低帯域幅でも高速な画面表示を可能とするICAプロトコルと、共通基盤間に専用回線と固定帯域幅(100Mbps-Full)を確保することで、快適なネットワーク利用環境を実現したとしている。