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NTTソフト、ドキュメント・セキュリティ製品「WatchDox」を販売
ドキュメント自体にアクセス制御、流通後のコントロールが可能に
(2013/4/24 06:00)
NTTソフトウェア株式会社(以下、NTTソフト)は23日、日本で初めて米国WatchDox(ウォッチドックス)社との販売代理店契約を締結し、同社のドキュメント・セキュリティ製品「WatchDox」を本日より販売開始すると発表した。
2007年に設立され、米国カリフォルニア州パロアルトに本社を置くWatchDox社は、ドキュメント・セキュリティ分野のリーディングカンパニーとして、世界で500社以上の導入実績を持つという。今回、NTTソフトが日本で販売開始する「WatchDox」は、クラウドを利用して電子ファイルのアクセスをコントロールし、情報漏えいを防止するソフトウェア。あらかじめ設定した期間を過ぎると、取引先に送付した電子ファイルが自動で消去される機能などを備えている。
NTTソフト 取締役 ソリューション事業推進本部 セキュリティ・ソリューション事業部長の畠中優行氏は、同社が「WatchDox」を取り扱う狙いについて、「昨今、スマートデバイスやクラウドサービスの普及によって、情報流通が多様化し、情報漏えいのリスクがさらに高まっている。その中で、当社のユーザーからは、ドキュメントファイルの『利用制御』、『利用期限の設定』、『利用履歴の提示』という3つのニーズを満たすセキュリティ製品が渇望されていた。このニーズに応えるべく、今回、日本で初めて『WatchDox』の取り扱いを開始する。『WatchDox』は、ドキュメントコントロール、時限消去、そして安心の見える化を実現し、あらゆる流通経路からの情報漏えいを防止する」と述べた。
「WatchDox」の主な特徴としては、クラウドを利用してドキュメント自体にアクセスコントロールをかけることができるため、どこに持ち出しても電子ファイルへのアクセスに制限をかけることが可能。具体的には、電子ファイルの閲覧、印刷、編集、コピー&ペースト、透かしなどの権限の設定、ユーザー/グループごとに応じた権限設定、転送の可否、オリジナルまたはコントロール付きファイルのダウンロード可否などを設定できる。
また、PCはもとより、タブレットやスマートフォンなどからもドキュメントにアクセスでき、モバイルデバイスの小さな画面でも、Webページやアプリ画面を崩れることなく最適に表示する。これにより、社内・社外を問わず、あらゆるデバイスからセキュアな文書の共有と管理が可能となる。共有されたファイルは、安全性を保ちながら、文書内検索やメモやコメント、手書きの図なども追加できる。
ファイルに対する操作はすべて記録されており、いつ、どこで、誰が、どんな操作をしたかを確認できる。関係者がドキュメントを適切に管理しているかが「見える化」されるため、利用者に対し、情報漏えいに対する抑止力となるだけでなく、安心してドキュメントを利用することが可能となる。
さらに、あらかじめ閲覧期間を設定しておくことで相手に渡した有効期限切れのドキュメントを自動で消去したり(スマートフォンのみ)、必要に応じて即時にファイルを開けないようにすることもできる。これにより、複製したファイルの開封や、第三者による文書の閲覧・編集を禁止することで誤った情報の拡散を防止する。
NTTソフト ソリューション事業推進本部 セキュリティ・ソリューション事業部 専任部長の斉藤康己氏は、「従来のツールでは、作成したドキュメントが誰にどう使われているのか、社内から社外までを追跡して管理することは不可能に近かった。『WatchDox』では、ドキュメントそのものにアクセスコントロールを行うため、内部からの情報漏えいはもちろん、ドキュメントがどこに行こうとも、転送先からの情報漏えいを防ぐことができる。さらに、利用期限を設定することで、使われなくなったドキュメントからの情報漏えいも防止できる」と説明している。
具体的な「WatchDox」の利用例として斉藤氏は、「送信者が外出先からPCで作成した文書を関係者のスマートフォンに送る。そして、確認がすんだ後に、送信者が文書の電子透かしを除去したり、情報保護のためにスマートフォンのファイルを消去する」という活用シーンを、デモを交えて紹介した。
「WatchDox」の価格は、社員数が100人の場合、年額120万円から。同社では、3年間で5億円の売り上げを目指す。なお、日本語版のリリースは5月中旬を予定している。