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ノーチラス、流通BMSシステムをAWSのクラウド環境上で提供

 株式会社ノーチラス・テクノロジーズ(以下、ノーチラス)は6日、自社開発の流通BMS(ビジネスメッセージ標準)対応ソフト「UJX」を利用し、Amazon Web Services(AWS)のクラウド環境上に流通BMSシステムを構築したと発表した。また、このシステムに対する24時間365日の監視サービスも提供開始する。

 流通BMSの実用化が進められる中で、ノーチラスでもUJXを提供し、流通BMSシステムの構築をサポートしてきた。しかし、発注量が少ない中小流通業者が個々に流通BMSシステムの構築・運用を行うにはコスト負担が大きく、また導入に必要な技術およびノウハウの習得にも時間がかかる点が課題になっているという。

 そこでノーチラスは、AWSのクラウドサービスを利用した流通BMSシステムの利用を可能にした。クラウド基盤としては、AWSの東京リージョン(データセンター群)でAmazon EC2、Amazon S3を利用。また、VPNサービスであるAmazon VPCにも対応するので、セキュリティ面での不安も払しょくできる。

 なお、すでに株式会社アンデルセンサービスが、この仕組みを用いてクラウド上に流通BMSシステムを導入している。同社ではもともと、2008年からオンプレミス環境でUJXを利用していたが、初期導入から5年が経過し、ハードウェアの老朽化による保守サポート面での不安、取引量の増加に伴うパフォーマンスの低下といった課題を抱えるようになった。

 これを解決するためにアンデルセンサービスは、流通BMSシステムをAWS上に移行し、新規にハードウェアを構築することなく、1カ月での環境構築を実現した。また当初利用していた小売業への販売業務に加え、調達側向けシステムとしても流通BMSを利用するようになり、原材料メーカーからの調達業務についても流通BMS化を実現したとのこと。同時に、24時間365日の監視サービスも採用し、日々の運用負荷を軽減している。

(石井 一志)