NTTデータ、図書館などの資料保存機関を対象としたクラウド型のデジタルアーカイブサービス


 株式会社NTTデータは16日、図書館や公文書館などに向けたクラウド型デジタルアーカイブサービス「AMLAD(アムラッド)」を発表した。10月19日より提供開始する。

 「AMLAD」は、デジタル化した各種の資料を保存し、それらに対する、検索・閲覧、貸し出し・返却などの機能を提供するクラウドサービス。これを利用すると、図書館、公文書館、美術館、博物館をはじめとする各種資料保存機関は、独自にシステムを構築しなくとも、基本的に来館者のみへの公開に限定されていた資料をデジタル化し、インターネットを通じて広く一般に公開・提供できるようになるという。

 公開にあたっては、高精細な画像フォーマットであるJPEG2000や音声・動画といったリッチメディアに対応し、利用者が特殊なソフトなどをインストールしなくとも閲覧可能にしているほか、資料保有者の権利を守る機能として、資料ごとの公開範囲設定、著作権保護が必要な資料に対する不正コピー防止の仕組みなどを搭載。またPCのみならず、スマートフォン、タブレット端末からの利用にも対応している。

 さらに、NTTデータが国立国会図書館などで培ってきたデジタルアーカイブの技術ノウハウをもとに開発されており、複数の図書館・博物館などとの横断検索機能、NDLサーチ(国立国会図書館サーチ)との連携機能、電子書籍の貸し出し機能など、最新の電子図書館サービス機能を搭載した。

 なお秋田県立図書館では、このサービスを利用したデジタルアーカイブサービスを、2012年秋から稼働させるとのことだ。

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(石井 一志)
2012/10/16 16:38