AXSEED、Android向けの独自IPプッシュ方式「A-Push」を提供
株式会社AXSEEDは12日、Android端末向けの独自IPプッシュ方式「A-Push」を開発し、10月より提供すると発表した。
Android端末の業務利用が急増している中、サーバーからAndroid端末へのリアルタイムな指示や、社員への緊急性の高い通知には、IPプッシュ技術が欠かせない。現状ではGoogleが提供するC2DM(Cloud to Device Messaging)やGCM(Google Cloud Messaging)が多く利用されているが、完全閉域網やGoogle Play非対応端末では利用できない。その他のIPプッシュの実現方法として、WebサーバーベースのLog PollingやWeb Socketがあるが、PDS(パブリックドメインソフト)として提供されているため、商用での利用には若干の不安がつきまとう。
A-Pushは、こうした課題に対して、AXSEEDが独自開発したIPプッシュ方式。豊富な設定機能を備え、15以上の項目からサーバー性能に応じたチューニングが可能。例えば、メッセージ保持期間や再送条件などをきめ細かく設定できるという。ステータス通知機能やログ機能も備える。
サーバーを複数台設置するだけで簡単に冗長構成が組めるほか、収容端末数の増大に対しても、端末アプリに応じて必要な数のA-Pushサーバーを用意するだけで対応できる。なお、20万円程度の汎用Linuxサーバーで数万台の端末を収容できるという。
最大のメリットは、完全閉域網環境やGoogle Play非対応端末でのIPプッシュを実現できる点。「Android端末を対象の業務システムを自社開発し、閉域網で利用しつつ、端末内の業務アプリへの通知・制御を行いたい企業」や、「法人向け業務システムを開発・販売しているSIer」、「C2DMの継続性と信頼性に不安のあるクラウドサービス事業者」、「MDM製品『SPPM』を閉域網で利用しているユーザー」などを顧客として想定する。なお、C2DM/GCMが利用可能な環境では、A-Pushをメインで利用しつつ、万一の際のバックアップとしてC2DM/GCMを併用することもできる。
端末側の対応OSは、Android 1.6~4.0。提供方式は、オンプレミス版とクラウド版。クラウド版は一般企業向けとクラウド事業者向けの2パターンを用意する。価格例は、オンプレミス版が40万円/100端末から。