シャープ、手袋のまま操作可能な業務用携帯端末「HandyBrain」RZ-F300シリーズ
「HandyBrain」RZ-F300シリーズ |
シャープ株式会社は12月7日、4.3インチのタッチパネル液晶を搭載した業務用携帯端末「HandyBrain」RZ-F300シリーズ4機種を発売すると発表した。オープンプライスだが、想定価格は1台10万円程度から。12月26日より順次販売し、シリーズで月産2500台の売上げを見込んでいる。
RZ-F300シリーズは、流通・小売などの現場における発注・在庫照会・商品管理などの用途を想定した業務用携帯端末。テンキーをなくし、4.3インチ800×408ドット表示のタッチパネル液晶を搭載することで、従来型の端末に比べて在庫表や業務レポートなどでより多くの情報を画面で一覧できるようになった。画面は縦横表示の切り替えができる。
OSは過去のソフトウェア資産が利用可能なWindows Enbedded Compact 7を搭載。タッチパネルは感圧式(抵抗膜方式)を採用しているため、手袋をした状態でも操作できる。シャープは「感圧式ながら軽快な操作が可能なタッチパネルに仕上げた」としており、フリック操作にも対応する。
無線LANはIEEE 802.11a/b/gに準拠、2.4GHzだけでなく他の無線通信機器との電波干渉が少ない5GHz帯にも対応した。業務向けのため、バッテリー駆動時間は12時間の大容量バッテリーを採用。筐体もマグネシウムのシャーシを中骨にして、上下からキャビネットで保護する堅牢な構造で、耐衝撃性能を備えた。防塵・防まつの国際規格IP54に準拠する。
4機種は上位機種から「RZ-F303C」「RZ-F302C」「RZ-F302」「RZ-F301」の4機種。モデルによりNFC非接触カードリーダーライター、200万画素カメラ、バーコードスキャナ機能を搭載。最上位モデルのRZ-F303Cでは、3G(NTTドコモ・ソフトバンク対応)データ通信機能およびGPS機能も備える。
CPUはTI AM3715(800MHz)、メモリはFlash ROM 512MB/RAM 256MB、4.3インチ透過型800×480ドット表示液晶を搭載。microSDカードスロット1基を搭載し、無線LANはiEEE 802.11a/b/g(2.4GHz/5GHz)、Bluetooth Spec.V2.1+EDRクラス2に対応する。mini USB端子×1、イヤホンマイク端子×1を装備。サイズは76×152×24mm(横×縦×厚)、重量はモデルによって違い、245~263gとなっている。
シャープでは今後、営業・販売・流通・飲食業の接客支援、チェーン店の会員カードシステム、保守・点検サービスなど多様な用途向けに、タブレット端末やインフォメーションディスプレイ、POSシステムやデジタル複合機などのハードウェアや、クラウドと連携するソリューションを提案していく。SIerを通じての販売も行う。
手書き認識にも対応 | 組込用Windows OS採用でソフト資産を継承でき、導入時の教育コストも低減可能 | 感圧式タッチパネルのため、手袋をしたままで操作できる |
非接触カードリーダーライター搭載で、Felicaチップを内蔵したカードやRFIDなどが読み取れる | カードを読み取って会員情報を表示したり、社員とアルバイトでメニューを変えるといった利用が可能 | 赤色半導体レーザー方式によるバーコードスキャナ |