NEC、自社のクラウド型ソフト開発環境にOpenFlow対応ネットワーク製品を導入
日本電気株式会社(NEC)は28日、クラウド型共通ソフト開発環境「ソフトウェアファクトリ」に、OpenFlow対応ネットワーク製品「UNIVERGE PFシリーズ(プログラマブルフロー)」を導入したと発表した。
ソフトウェアファクトリは、NECグループで利用されているクラウド型の共通ソフト開発基盤で、サーバーや開発ツール、ソフト資産、テンプレートなどを集中管理し、ソフトウェア開発の標準化・自動化を推進している。サービスを提供するデータセンターは、東日本と西日本の2つを利用し、おのおののデータセンターで仮想サーバーを作成して、互いにバックアップする体制で運用されているという。
今回は、これらのデータセンターにプログラマブルフローが導入されたことで、データセンター間で自動的に最適な通信経路が設定されるようになった。これによって、仮想サーバーの両データセンター間での配置を柔軟に行えるようになり、開発環境の迅速な提供が実現。さらに、データセンターのリソースが逼迫(ひっぱく)した時やメンテナンス時、災害での被災時などに、仮想サーバーをもう一方のデータセンターで稼働させられるので、負荷分散や時間的な制約にとらわれないメンテナンス、無駄のないディザスタリカバリシステムを構築できたとした。
加えて、プログラマブルフローが持つネットワークの可視化機能を生かして、通信状況をGUIで表示させ、2カ所のデータセンターでのソフトウェアファクトリを一元管理可能にしたほか、仮想サーバーの増設/移動時に、ルータやスイッチなどのネットワーク機器の設定変更を容易に行えることから、運用負荷が大幅に軽減されている。
なおプログラマブルフローでは、データセンターのネットワーク機器を一度にすべて置き換えるのではなく、既存のネットワーク機器と併用しながら、既存ネットワーク下にある仮想サーバーを段階的にプログラマブルフロー下に切り替えることができ、スモールスタートと、ユーザーの拡大にあわせた段階的なシステム拡張にも対応している。