エプソンのモバイル印刷「メールプリント」、基盤に富士通のクラウド採用


 富士通株式会社は11日、セイコーエプソン株式会社(以下、エプソン)の新サービス「メールプリント」(9月15日より提供開始)のクラウドICT基盤を構築したと発表した。

 メールプリントは、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末などから写真や文書をエプソン製プリンタに直接メールするだけで印刷できる新サービス。

 富士通は同サービスを実現するために、データセンターを活用した「オンデマンドホスティングサービス」をベースに、システム基盤を構築した。拡張性に優れたプライベートクラウドとして構築しており、エプソンのビジネス規模に応じて拡大・縮小が可能。スモールスタート・短期導入を可能にしたことで、初期投資を従来と比べて約3分の1に削減したという。

 具体的には、セキュリティ機能やカスタマイズ性を備えたメールソリューション「SYNCDOT」をコア技術に採用し、富士通グループの経験とノウハウを生かしたメールプリント基板(PaaS)を、IaaS上に構築。これにより、モバイル端末からプリンタへ直接メール送信を可能とし、PCを仲介せずにさまざまな場所から印刷したいというニーズに対応した。

 また、プラットフォームの構築・運用設計には、プラットフォーム標準化アーキテクチャ「TRIOLE」を適用。プロジェクトの短納期化を図った。

「メールプリント」サービスを支えるICT基盤

 エプソンは今回構築したクラウドICT基盤を活用し、今後も新サービスの開発に努める方針。富士通はそれをサポートするほか、将来的には両社にてビジネス領域も含めた新たな利用シーンを創出し、モバイル&クラウドプリントサービスの拡大を目指すとしている。

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