北洋銀行、本部・全店舗のPCを約5000台の仮想デスクトップに移行


 株式会社北洋銀行は26日、本部および本店を含む全店舗の役職員・パートなどが利用するPC環境を約5000台の仮想デスクトップ環境に移行すると発表した。構築を支援するのは、日立、日本マイクロソフト、シトリックス。2012年9月から順次利用を開始する予定。

 北洋銀行は行内システムの刷新により、顧客接点を強化してサービス品質を向上する。具体的には、職員が店頭や手元にある1台の端末からほぼすべての業務を遂行することで、窓口での待ち時間を短縮し、店頭における相談機能の強化も図る。

 システムとしては、行内の端末を従来比8割程度の約5000台とし、サーバーも仮想化により1/3の台数とすることで、導入コストを抑えられる。加えて、端末側で1台1台実施していたソフト導入・更新をサーバー側で一括実施することで、運用管理コストも削減。消費電力も年間で3割程度に抑えられるとする。

 一方で、いつ誰が何を使用したかという操作記録や、サーバー側での画面キャプチャー集中管理により、セキュリティを向上。端末側にはデータを保持しないシンクライアント端末の採用により、情報漏えいリスクを低減している。

 なお、システム構成に関しては、「Citrix XenDesktop」でデスクトップ仮想化を実現。サーバーには日立の統合プラットフォーム「BladeSymphony」を採用。サーバー仮想化には、日本マイクロソフトの「Hyper-V」や「Microsoft System Center」製品群を活用した「Hyper-V Cloud」を活用する。

 北洋銀行では、持続的な成長を可能とする新中期経営計画を策定しており、顧客に選ばれる銀行への「変革の加速」、地域の成長をバックアップする「変革の加速」、収益力強化に向けた「変革の加速」の3つを経営目標として掲げている。今回のシステム刷新もこの新中期経営計画を支える重要な施策の1つとして進めている。

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(川島 弘之)
2011/9/27 06:00