シマンテック、「ノートンインターネットセキュリティ2012」を発表


 株式会社シマンテックは13日、セキュリティソフトの最新版「ノートンインターネットセキュリティ2012」を発表した。ダウンロード版は13日、パッケージ版は16日に発売する。推定実売価格はどちらも6480円。ライセンス有効期間は1年間、3台のPCまで利用できる。対応OSはWindows 7/Vista/XP。ウイルスとスパイウェアの対策に特化した「ノートンアンチウイルス2012」も4980円で販売する。

 ノートンインターネットセキュリティ2012の新機能としては、ユーザーの個人情報をクラウド上で管理し、必要なページで自動的に入力してくれる「ノートンIDセーフインザクラウド」を搭載。製品がインストールされていれば、どのPCからでもクラウド上に保存された自分のパスワードやログイン情報を利用できるようになった。

 また、同一のNortonアカウントで登録した複数のノートン製品をネット経由で一元管理できる「ノートンマネジメント」を追加した。これにより、離れた場所で暮らす家族のPCのセキュリティ状態を確認したり、ノートン製品のアップデートやライセンス更新などが行えるようになった。

 機能改善点としては、ダウンロードしたファイルの“安全性”をチェックする「ダウンロードインサイト」において、ユーザーがインストールしようとしているアプリケーションがクラッシュしたりハングアップしないかといった、ファイルの“安定性”を評価するようになった。

 ダウンロードインサイトは、PC内のファイル情報を匿名で送信することに同意した世界中のノートンユーザーから収集した情報を元に、ファイルがマルウェアかどうかなどの安全性を評価する機能。今回の機能強化では、ノートンユーザーから収集した数百万のアプリケーションの動作情報を元に、アプリケーションの安定性を予測しているという。

ユーザーIDやパスワードをクラウド上で管理する「IDセーフインザクラウド」「ダウンロードインサイト」はファイルの“安全性”だけでなく“安定性”も評価対象に
シマンテックコンシューママーケティング部執行役員部長のロジャー・ヨーダ氏

 13日に行われた会見では、シマンテックコンシューママーケティング部執行役員部長のロジャー・ヨーダ氏が登壇。「昨年版と比べてスキャン時間は30%、ブート時間は15%、ファイルのコピー時間は24%短くなった」と述べ、機能面を強化しただけでなく、操作感も軽量化したことをアピールした。

 また、ヨーダ氏は「PC中心の世界は終わった」と語り、あらゆる場所、プラットフォーム、端末、デジタル経験に対して、ノートン製品が保護を提供する「Norton Everywhere構想」を促進すると宣言。その一環として、PCやMac、モバイル向けのセキュリティソリューションを網羅したサービス「Norton One」を2012年前半に提供すると発表した。

 シマンテックによれば、Norton Oneは単一のユーザーインターフェイスで、PCやMac、モバイル端末など自宅にあるすべての対象機器に対して、適切なセキュリティサービスを提供できるという。ユーザーは、新しい機器をシームレスに追加し、オンラインの脅威からすぐに保護できるとしている。

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