富士通、大学特有の環境に対応した統合ID管理パッケージ「UnifIDone」


 富士通株式会社は29日、主に大学に向けた統合ID管理パッケージ「UnifIDone(ユニファイドワン)」を発表した。同日より販売を開始する。

 UnifIDoneは、教育研究システム、学生・人事システム、図書館情報システム、公開講座受講システムなど、学内に散在する複数システムのユーザーIDを、統合的に管理するためのソフト。ユーザーID、パスワード、名前、所属、住所などを一元管理できる。

 大学では、在学生、公開講義受講者、図書館利用者、教職員、卒業生、父母など、さまざまな種別や属性のユーザーを抱えており、ID管理環境が複雑化してしまう課題があるという。しかしUnifIDoneでは、ユーザー情報の登録・更新を1つのシステム上で行えるのみならず、メール環境設定や印刷枚数制限設定などを、個人単位・グループ別に一括処理可能なことから、システムごとに手作業でID登録する、といった手間を削減。こうしたID管理業務の効率化などによって、運用コストを約70%削減できるとした。

 またオプションとして、入学、休学、復学、卒業といった学生の在籍状況にあわせ、各システムへの適切なアクセス権を自動付与する「IDライフサイクル運用」、大学在学期間のみならず、付属校(小学校・中学校・高校)から大学卒業後までを一元管理する「生涯ID管理機能」も提供される。

 価格は、基本パッケージが250万円(税別)、IDライフサイクル運用などを提供する「UnifIDone 全学オプション V1」が150万円(税別)、生涯ID管理機能などを追加する「UnifIDone 全学拡張オプション V1」が200万円(税別)。

 必要環境は、ID管理サーバーがWindows Server 2008 R2と、Apache 2.2、Tomcat 6.0、Postgres Plus Standard Server 9.0。ユーザー向けWebサーバーがWindows Server 2008 R2またはRed Hat Enterprise Linux 5と、Apache 2.2、Tomcat 6.0。

 なお富士通では、2013年度末までに約50大学への導入を見込んでいる。

関連情報
(石井 一志)
2011/8/29 11:48