大塚商会、IT機器のピークシフトを実現する企業向け節電対策パック


 株式会社大塚商会は24日、電源容量500W負荷で約3時間半の給電を可能にするパッケージ「3時間給電パック リチウムイオン電池版」を発表した。これを活用することにより、ピークシフトに貢献できるという。提供は8月25日より開始する。

 「3時間給電パック リチウムイオン電池版」は、リチウムイオン蓄電池と無停電電源装置(UPS)を組み合わせ、節電対策を実現するパッケージ。現在は、企業の節電活動の一環として、ピークシフトが注目を集めているが、これにUPSを活用しようと思っても、電源容量が足りないため、長時間の電力供給は難しい。一方、蓄電池では長時間電力を供給できるが、電源切り替えのタイミングでは電力が瞬間的に停止してしまう、IT機器との自動連携が取りづらいといった欠点がある。

 今回提供するパッケージでは、この欠点を相互に補っており、長時間かつ定期的な蓄電池の使用を可能にした。ユーザーがこのパッケージを用いると、日中の電力使用量が最大となる時間帯に、最大約3時間半、蓄電池から電源を供給することができる。

 具体的には、蓄電池への切り替えで発生する電力の瞬断時には、UPSから電力を供給し、ITシステムのダウンを防ぐ仕組み。また、長時間の停電などが発生した場合の緊急対応にも利用できるほか、そういった際に蓄電池の電力がなくなったとしても、UPSが安全にシステムをシャットダウンするという。

 なお、電力復旧時にUPSが正常に待機状態へ戻らないことがあるが、このパッケージでは大塚商会が実機検証を行っており、復電時の動作を確認しているとのこと。あわせて、このパッケージに接続する、サーバーなどのIT機器の数についても、これまでの導入で培ったノウハウを元に、アドバイスを行うとのこと。

 価格は、1セット209万7100円(税別)で、蓄電池、UPS、設置費、設定費、保守がセットになっている。


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(石井 一志)
2011/8/24 15:54