S&I、日医標準レセプトソフト「ORCA」をクラウド提供

クラウド型カルテサービスとも連携


 エス・アンド・アイ株式会社(S&I)は12日、オープンソースのレセプトソフト「ORCA(オルカ)」をクラウドサービス化すると発表した。10月より提供する。

 ORCAは、医師会総合情報ネットワークの一環として、医療のIT化・ネットワーク化を図るために、日本医師会が開発したオープンソースのレセプトソフト。

 従来、導入の際には診療所・クリニック内に専用サーバーを設置し、医薬品の点数マスター更新やバックアップなどの運用管理を自身で行う必要があった。ORCAはプライベートクラウドとして提供されるため、診療データはすべてセキュアなデータセンターに保管され、運用のすべてをデータセンター側に任せられる。

 安全面では、総務省が公表している「ASP・SaaS事業者が医療情報を取り扱う際の安全管理に関するガイドライン第1.1版」と、厚労省が公表している「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン第4.1版」に準拠しているという。

 インターネット回線とPCがあれば即座に利用開始できて、価格は初期費用が35万5000円(税別)、月額費用が1万9800円(同)から。

 ORCAは、3月からS&Iが提供している電子カルテサービス「Karte Cloudサービス」とシームレスに連携する。両者を併用することで、診療所・クリニックの経営効率をさらに改善できる。併用した場合のKarte Cloudサービスの価格は、月額2万9700円(税別)。

 なお、ORCAは、認定サポートパートナであるJRCエンジニアリング(以下、JRCE)がカスタマイズしたORCAソフトの利用環境を、S&Iがクラウドサービスとしてインフラの整備・構築・運用を行うもの。各種導入・サポートサービスは、JRCEをはじめとするORCAパートナーを通じて提供される。

 また、ORCAは、日本IBMが推進するパートナービジネスにおける新たなサービスビジネスモデル「SOP(サービス・オリエンテッド・パートナリング)」に対応しており、同社のSOPパートナーを通じても提供される。

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