コスモテックと日本マイクロソフト、士業向けのクラウドサービスを順次提供


 コスモテック特許情報システム株式会社(以下、コスモテック)と日本マイクロソフト株式会社は、弁護士や公認会計士などの士業向けクラウドサービス開発・提供において協業し、6月20日より順次サービスを提供すると発表した。これらのサービスでは、弁理士、税理士、公認会計士、社会保険労務士、弁護士、司法書士、行政書士を対象とする。

 まず、メール機能やスケジュール機能などを備えたクラウドサービスのExchange Onlineに、士業従事者がより利用しやすい機能をコスモテックが付加し、「士業向けクラウドコミュニケーション基盤構築サービス」として、6月20日より提供開始した。メール、スケジュール、アドレス帳の共有、Web会議の実施、会議室や社有車、プロジェクタ等の共有施設予約などの機能を備えているほか、スマートフォンとの連携によって、いつでも、どこからでもアクセス可能なシステムを構築するという。

 またコスモテックは、情報共有基盤をクラウドサービスとして提供するSharePoint Onlineについても、士業従事者がより利用しやすい機能を追加。「士業向けクラウド情報共有基盤構築サービス」として、6月20日より提供開始した。このサービスでは、士業事務所内の掲示板、ファイル共有、BBSなどの仕組みをクラウド上に構築する。ファイル/フォルダごとのアクセス権や自動バックアップ機能を、オンプレミスのサーバーと同様に設定できるため、事務所内だけでなく、顧問先の企業ごとに掲示板を共有したり、セミナーの映像などを配信したりすることも可能とのこと。

 さらに、コスモテックの特許業務管理および知財管理ソフト「PATDATAシリーズ」のクラウド版を、Windows Azure Platformベースで開発し、順次公開していく予定。第1弾としては、企業の知的財産管理部門向けサービス「PATDATA Enterprise Edition on Cloud」を、2011年秋より提供するとしており、クラウドの特長を生かして、中堅・中小企業での活用促進を図る。

 あわせてコスモテックは、PATDATAシリーズと日本マイクロソフトの企業向けクラウドサービスの両方を契約したユーザーに対しては、Web会議機能を活用した遠隔技術サポートや、会員価格の半額での訪問サポートなどを行う「プレミアムサポートサービス」も用意している。

 なお、東日本大震災の復興支援のため、被災地で活動している士業従事者には、これらのサービスを12カ月無償で提供するとのこと。クラウド版の提供が2011年秋からとなるPATDATAシリーズに関しては、その提供開始までは、現行のパッケージ版を無償で提供するとしている。

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(石井 一志)
2011/6/22 14:21