レノボがThinkPad X1を発表、「妥協のない機能とデザインを融合した新しいThinkPad」


 「従来のThinkPad同様、妥協のない機能はもちろん提供するが、デザイン、かっこよさを融合した新しいジャンルのThinkPadと位置付けている。とにかく薄く、パワフルで、あっという間に充電できるのが特長だ」――。

 レノボ・ジャパン株式会社(以下、レノボ)は17日、モバイルノートPC「ThinkPad X1」を発表。同日行われた製品発表会で、常務執行役員 研究開発 ノートブック製品 横田聡一氏がこのように新製品を表現した。


ThinkPad X1 常務執行役員 研究開発 ノートブック製品 横田聡一氏。手にするのはもちろん、ThinkPad X1だ

 ThinkPad X1は、モバイルノートPC「ThinkPad Xシリーズ」の中でも、13.3型液晶を搭載する大型機で、製品ラインとしては、発表時はレノボのフラグシップ機に位置付けられていた「ThinkPad X300」「同 X301」のラインを受け継いでいるように見える。

 しかし、「薄い製品にはULV(超低電圧版)のCPUを載せるのが常識だが、ThinkPad X1には通常電圧版を載せた」(横田常務執行役員)ことにより、ULV版を採用していたThinkPad X301と比べて、2〜4倍のベンチマーク結果をたたき出したという。

 今回、バッテリ駆動時間や冷却を考えると不利になる通常電圧版をあえて搭載したのは、「持ち運んでもヘビーなアプリを使うユーザーからはULVは敬遠されてしまう」ためで、高い冷却性能を得るために、ふくろうの羽からヒントを得て開発された「フクロウFAN」の第5世代を搭載している。


標準電圧版のCPUを搭載し、ULV版搭載のThinkPad X301と比べて高いベンチマーク性能を記録した 第5世代の「フクロウFAN」

 また充電については、急速充電が求められる電動工具用のバッテリにヒントを得た専用バッテリを採用。独自開発の充放電アルゴリズムをあわせて用いることにより、30分で電池容量の80%を充電できる高速充電機能「RapidCharge」を実現しながら、1000サイクル以上の長寿命を達成しているという。


高速充電と長寿命を両立させている

 そして今回、もっとも変化したデザインの採用については、「昨年リリースされたThinkPad Edgeシリーズは、発売後1年以内に100万台を出荷するなど、好評だったが、一般のThinkPadでもスタイリッシュな製品を提供してくれないかと、特に若い層からご要望をいただいている」(横田常務執行役員)と、理由を説明。

 あわせて、「新興国では企業向けPCも家電向けチャネルを使って販売されており、店頭に並んだ時に格好が悪いと手にとってもらえないし、ITのコンシューマライゼーションという大きな流れもある。こうした流れと従来のThinkPadのデザインを融合し、今後のThinkPadの進化をけん引する製品として発表した」とも述べた。

 ThinkPad X1では、歴代のThinkPadで最薄の最薄部16mmとなっているが、液晶を閉じた状態でも「ThinkPad T420sのキーボードから下とほぼ同じ厚さ」(横田常務執行役員)とのことで、ディスプレイを覆うガラスにはコーニング社の「Gorilla Glass」を採用し、このガラスとマグネシウムロールケージとでLCDをサンドイッチする構造により、薄く、かつ高いレベルの堅牢性を実現した。また薄型化については冷却ファンも貢献しており、前述のフクロウFANの第5世代はThinkPad史上で一番薄いファンになっている。


ThinkPad史上最薄を実現 ThinkPad X1では、妥協のない機能にデザイン性をプラスしたという
「Gorilla Glass」の採用などにより、高い堅牢性を実現 人が踏んでも壊れない堅牢性をアピール

 「ThinkPadの顔といえる」と横田常務執行役員が表現したキーボードについては、ThinkPad Edgeで採用したアイランド型(セパレート型)を採用したが、キーの形を改善し、打ちやすくしたとのこと。またLEDバックライト付きのため、暗所でもタイプが可能とした。

 このほか、従来よりも明るい350nitのスーパーブライトLCD、高音質のオーディオなどを搭載する。液晶は光沢(グレア)タイプの13.3型で、1366×768ドットの表示が可能だ


バックライト付きのアイランド型キーボードを搭載。もちろん、トラックポイントは備えている LCDも明るいタイプを搭載している

 CPUには、Sandy Bridge世代の通常電圧版CPUであるCore i5-2520M(2.50GHz)あるいはCore i3-2310M(2.10GHz)を、チップセットにはモバイルインテルQM67 Expressを採用。最大4GBのDDR3メモリと、2.5型の128GB SSDもしくは320GB HDDを搭載する。

 インターフェイスは、USB 3.0、USB 2.0、USB 2.0/eSATAコンボ、4-in-1メディアカードリーダー、HDMI、DisplayPort、音声入出力などを搭載し、通信機能は1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T、Centrino Advanced-N+WiMAX(IEEE 802.11a/b/g/n)、Bluetoothを備える。このほか、Webカメラやセキュリティチップも搭載した。

 モデルは3種類が用意される。Core i3-2310M(ビデオ機能内蔵)、2GBメモリ、320GB SATA HDD(7200rpm)、Windows 7 Professional(32ビット版)といった構成の「12912BJ」は19万7400円。このモデルにOffice Personal 2010を搭載した「12912AJ」が21万8400円。

 また、Core i5-2520M(ビデオ機能内蔵)、4GBメモリ、128GB SSD、Windows 7 Professional(64ビット版)といった構成の「129128J」が21万8400円となる。

 サイズと重量は、幅337.0×奥行き231.1×高さ16.5〜21.3mm、約1.69kg。バッテリは4セルのリチウムイオンで、SSDモデルは最大約5.8時間、HDDモデルは最大約5.0時間のバッテリ駆動に対応する。

 ソフトウェア機能としては、ThinkVantage Technologyを引き続き搭載しており、Windows 7に最適化されたEnhanced Experience、消費電力のピークとなる日中はバッテリを強制使用するピークシフト機能などが利用できる。


ThinkPad X300(下:高さ18.6〜23.4mm)とThinkPad X1(上:高さ16.5〜21.3mm)の比較 ThinkPad X300(左:幅318×奥行き231×高さ18.6〜23.4mm)と比べると、若干幅が大きい
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