NEC、キーボード搭載のAndroid 2.2端末「LifeTouch NOTE」を発表


LifeTouch NOTE

 日本電気株式会社(NEC)は15日、キーボードを搭載するノートパソコン形状のAndroid端末「LifeTouch NOTE」を発表した。無線LAN対応の「Wi-Fiモデル」2機種を3月10日に発売し、無線LANと3G回線に対応する「FOMAハイスピードモデル」が4月下旬の発売予定。

 製品ラインナップは、Wi-Fiモデルが「NA75W/1A」(内蔵8GB+SDカード8GB)と「NA70W/1A」(内蔵2GB+SDカード2GB)の2機種、FOMAハイスピードモデルが「NA75F/1A」(内蔵8GB+SDカード8GB)の1機種。カラーバリエーションとして「バーミリオンレッド」「チョコレートブラウン」「ピアノブラック」の3色が用意される(NA70W/1Aはピアノブラックのみ)。

 店頭予想価格は、「NA75W/1A」が4万5000円前後、「NA70W/1A」が4万円前後、「NA75F/1A」が5万5000円前後。

 「LifeTouch NOTE」は、本体サイズが234×138×25mm、重量が約699g(Wi-Fiモデル)とコンパクトな筐体に、タッチパネル対応の7型ワイドLED液晶(800×480ドット)と、16.8mmピッチの81キー日本語キーボードを搭載するモバイル端末。バッテリー駆動時間はウェブ閲覧で約9時間、動画再生で約8時間。PCと同様の入力性を備えながら、即座に起動して長時間動作も可能な「スマートブック」と位置付けられている。

7型ワイドLED液晶と81キー日本語キーボードを搭載カラーは「バーミリオンレッド」「チョコレートブラウン」「ピアノブラック」の3色

 OSにはAndroid 2.2を採用し、プロセッサーに1GHz・デュアルコアのTegra 250を搭載。Flash 10.1にも対応する。200万画素の背面カメラや、GPS/電子コンパスや加速度センサーなどスマートフォンと同様のセンサーも搭載し、Androidマーケットにも対応。各種Androidアプリのインストールも行える。また、おすすめのAndroid向けアプリを厳選して日本語で紹介するNECビッグローブのAndroidアプリマーケット「andronavi」も搭載する。

 日本語入力面では、ジャストシステムの日本語入力システム「ATOK for LifeTouch Note」を採用し、ファンクションキーを利用したひらがな/カタカナ/英数字変換にも対応。NEC独自のアプリ「ライフノート」も搭載し、作成した文章にカメラで撮影した写真を添付し、SNSやブログなどへの投稿が簡単に行える。

 通信機能としては、IEEE 802.11b/g/n準拠の無線LANと、Bluetooth 2.1+EDRに対応。FOMAハイスピードモデルでは、ドコモのFOMAカードを挿入することで3Gデータ通信(受信最大7.2Mbps、送信最大5.7Mbps)に対応する。

ホーム画面Androidマーケットにも対応
16.8mmピッチの81キー日本語キーボードを搭載日本語入力システム「ATOK for LifeTouch Note」を採用

「クラウド端末」としてLifeTouchシリーズをさらに展開

NEC支配人兼パーソナルソリューション事業開発本部長の西大和男氏

 15日に行われた発表会では、NEC支配人兼パーソナルソリューション事業開発本部長の西大和男氏がLifeTouchシリーズの今後の展開を説明。LifeTouchシリーズはPCの高い表現力や使いやすさと、携帯電話・スマートフォンの常時起動や省電力といった特徴を合わせ持つ、PCと携帯電話・スマートフォンの中間にある「クラウド端末」に位置付けられる製品だとした。

 NECでは、2010年11月にタブレット端末「LifeTouch」を発表し、NECビッグローブがこの端末をサービスと一体化した「Smartia」として提供している。今回発表された「LifeTouch NOTE」は、LifeTouchシリーズの第2号機となる端末として、日本語による文章入力の快適さに注力。即座に起動してすぐに文章が入力でき、外出先でブログやSNSに投稿するといった用途を想定している。

 西大氏は、LifeTouchシリーズを、クラウドサービスを快適に利用できる「クラウドコミュニケーター」として、今後もさらに想定する利用シーンに応じた使いやすい端末を提供していくと説明。電子書籍、ホームサービス、ライフケアといった各種の分野に応じた端末を順次市場に投入していくとして、発表会では教育・電子書籍サービスに対応した7インチ2画面端末「LifeTouch W」も参考展示された。

PCと携帯電話の中間に位置する「クラウド端末」LifeTouchシリーズを今後も順次投入予定
2010年11月に発表した第1号機「LifeTouch」参考展示された7インチ2画面端末の「LifeTouch W」
パーソナルソリューション事業開発本部エグゼクティブエキスパートの渡邉敏博氏

 パーソナルソリューション事業開発本部エグゼクティブエキスパートの渡邉敏博氏は、「第1号のタブレット端末『LifeTouch』に対しては、キーボードは無いのかという反応もやはり多かった」として、「しっかりと日本語入力ができるキーボードにこだわりを持った端末としてLifeTouch NOTEを開発した」と説明。かつてNECが発売していた「モバイルギア」ブランドでの展開も検討したが、クラウドデバイスの統一ブランドとして「LifeTouch」を使うことで、「今後も人に使いやすいデバイスを提供していくというNECのメッセージだと受け取っていただきたい」と語った。

 Android 2.3などへのアップデートについては、「LifeTouch NOTEはAndroid 2.2に最適化したデバイスのため、現状では予定はない」と説明。NECとしては、様々なデバイスで最新のAndroid OSもキャッチアップしていく予定で、状況に応じて最適なプラットフォームに対応していきたいとした。

こだわりのキーボードを搭載ATOKによりPCと同様の日本語入力環境を実現
Tegra 250を搭載し、最長9時間駆動発売する3機種
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