リコーがユニファイドコミュニケーション事業に参入、5年後に1000億円の売り上げ目指す
株式会社リコーは7日、ユニファイドコミュニケーション(UC)システム事業に参入すると発表した。5年後の2015年度に、グローバルで1000億円規模の売り上げを目指す。
UCシステムとは、映像や音声などの多様な情報を組み合わせ、効率的にコミュニケーションを行えるようにするシステム。リコーでは、「いつでも・どこでも、だれでも・だれとでも、コミュニケーション」をコンセプトとしてUC事業を立ち上げ、映像と音声、ドキュメント、テキスト、手書き入力などの多様な情報を統合してコミュニケーションできる、最適なシステムとクラウドサービスを提供するとしている。
技術面では、機器間通信制御技術を独自開発し、IPアドレスにとらわれない独自IDを用いることで、異なる機器同士でも相互通信できるようにするほか、さまざまなネットワーク環境の中で、機器を移動したり場所を変えたりしても、簡単な操作で通信を行えるようにする。
また、H.264/SVCを映像コーデックに用いる米Vidyoのアーキテクチャを採用し、ネットワーク回線の状況や受信端末の能力に応じて、解像度やフレームレートなどを自動制御し、映像の乱れや途切れを抑えた、最適な映像での通信を可能にするとのこと。
さらに、H.264/SVCの利点を生かして、映像や音声のリアルタイム双方向通信、多地点通信を可能にするプラットフォームをクラウド上に構築。信頼性とスケーラビリティを確保し、遅延を最小限に抑えたコミュニケーションを可能にするとしている。
こうした技術を搭載した製品・サービスの第1弾としては、ポータブルタイプと会議室に設置するタイプを1機種ずつ、2011年夏以降にグローバルで提供。同時に、遠隔での映像コミュニケーションを可能にするクラウドサービスを提供開始する。
なお販売、保守、サービスについては、リコーが持つグローバルのネットワークを最大限活用し、幅広い企業などに対して、付加価値の高いUCシステムの製品・サービスを提供する意向だ。
UCシステム提供のイメージ |