IDC Japan、国内データセンターにおけるサーバー設置台数を発表
IT専門調査会社IDC Japan株式会社は1月12日、2010年末時点における国内のサーバー設置台数(インストールベース)を発表した。2010年末時点における国内サーバー設置台数は275万7867台と試算している。
IDC調査によれば、2010年末時点における国内サーバー設置台数275万7867台のうち、事業者データセンター設置が34.0%にあたる93万6502台、企業内データセンター設置が40.6%の111万8913台、残り25.5%がデータセンター外設置と試算している。
なお調査における事業者データセンターとは、顧客へのサービス提供のために必要なインフラとして建設されたものを指し、ホスティング事業者、コンテンツ配信事業者、ネットワークサービス事業者などのデータセンターを指す。一方、企業内データセンターは、1企業がプライベートに所有および管理運用しているものを指す。データセンター外は、マシンルームなどの独立した部屋ではなく、オフィススペースや店舗のバックヤードなどの設置場所を挿す。
国内DCにおけるサーバー設置台数をデータセンターの規模別にみると、事業者データセンターは大規模に集中しているのに対して、企業内DCでは大規模、中規模、小規模に分散している。なお、データセンターの規模は、IT機器設置スペースの面積が、500㎡以上を大規模、100~500㎡未満を中規模、50~100㎡を小規模として分類している。
事業者データセンターでは、大規模が93万6500台と約69.9%を占め、大規模1サイト当たりの平均サーバー設置台数は約3800台となる。企業内データセンターでは、大規模が26.4%、中規模が18.4%、小規模が24.9%と特定の規模に集中せずさまざまな規模のデータセンターが運用されている。
企業内データセンターの大規模1サイト当たりの平均サーバー設置台数は約210台と、事業者データセンターと比べて約18倍もの開きがあり、事業者データセンターが大規模化するのに比べ、自社内サービスのみに用いられる企業内データセンターは相対的に規模が小さくなっている。
IDC Japan調査では、企業内データセンターは、メインフレーム、RISC&IA64サーバー、およびx86サーバーの異機種混在環境であることが多く、ホスティングサービス事業者のような単一機種で統一されている環境よりも設置効率が悪いことが考えられると指摘している。
なお、IDC Japanでは、同社が発行したレポート「2010年 国内データセンターおよびサーバー市場 クロス分析」(J11511001)に詳細をまとめている。