日本HP、Windows Storage Server 2008 R2を搭載した中堅・中小向けNAS
日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)は20日、中堅・中小規模向けのNAS製品を強化すると発表した。「HP StorageWorks X1000 G2 Network Storage System」(以下、StorageWorks X1000 G2シリーズ)で4モデル、「HP StorageWorks X3000 G2 Network Storage System」(以下、StorageWorks X3000 G2シリーズ)で2モデルを、ラインアップに追加している。
StorageWorks X1000 G2シリーズは、中堅・中小規模企業向けのファイルサーバーに適したNAS製品。新製品では、日本HP独自の管理ソフト「HP StorageWorks X1000 Automated Storage Manager」(以下、HP ASM)を標準搭載し、容易な設定に対応した。従来は、各機能の設定画面を複数開いて、複雑な設定を手作業で行う必要があったが、HP ASMでは、単一の画面で、わかりやすく直感的に操作できるGUIを提供。ウィザードに従って操作を行うだけで、専門知識がなくても設定を行える。日本HPによれば、SMB/CIFS、NFSの共有フォルダの作成では、通常2、3時間かかるところを17分で完了できるという。
また、動的なフォルダ管理機能を搭載し、既存のフォルダに設定されている最大データ容量を増やしたい場合、その値を再設定するだけで、動的に拡大できるとのこと。従来は、目標の容量に設定した新しいフォルダを別途作成し、元のフォルダからファイルを移し変える必要があったため、それと比較すると、フォルダ管理にかかる作業工数とコストを削減できるとしている。
ラインアップとしては、1Uラック型の「X1400 G2」から、5Uタワー型の「X1500 G2」、2Uラック型の高密度大容量モデル「X1600 G2」、外部拡張を重視した2Uラックマウント型「X1800 G2」と、全部で4種類を用意した。価格はそれぞれ、56万70000円から、57万7500円から、71万4000円から、84万円から。
一方のStorageWorks X3000 G2シリーズは、各種ディスクアレイ製品と接続してりようする、ファイルサービス・ゲートウェイとしてデザインされた製品。また、クラスタソフトのライセンスが標準で付属しており、2ノード以上でのクラスタ構成にも対応している。
ラインアップとしては、1Uラック型のエントリーモデル「X3400 G2」、エンタープライズ規模のクラスタ構成を想定したNASゲートウェイモデル「X3800 G2」が用意されている。価格はそれぞれ、59万8500円から、105万円から。
なお新製品は両シリーズ共通で、Windowsベースの最新ストレージOS、Windows Storage Server 2008 R2を採用し、汎用サーバーより最大20%高速なファイルサービスを提供可能。CAL(Client Access License)も別途購入する必要がないため、コスト面でもメリットがあるとのことだ。