IDC Japan、国内ビジネスサービス市場予測~2011年以後はプラス成長に回帰
IDC Japanは11月4日、ビジネスコンサルティング、ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)サービスから構成される国内ビジネスサービス市場規模予測を発表した。2009年および2010年は景気低迷の影響を受けマイナス成長、または成長率の大幅な鈍化を余儀なくされた同市場だが、2011年は比較的高い成長率に回帰すると予測している。
国内ビジネスコンサルティング市場規模は2009年に対前年8.7%減となったのに続き、2010年も同4.4%減の2568億円と、2年連続マイナス成長となる見込み。マイナス成長期にビジネスコンサルティングの中心となったのは、コスト削減や人材の再配置などだったと分析している。2011年以後以後は企業のグローバル対応や国際財務報告基準(IFRS)関連のコンサルティングが拡大し、2014年には市場規模3062億円になると予測。2009年から2014年の年平均成長率は2.6%となるものと予測した。
一方、2010年の国内BPOサービスの成長率は対前年2.0%、市場規模9589億円になる見通し。BPOのうち、人事、カスタマーケア、財務・経理、調達・購買の4業務別で見ると、2009年に景気後退や価格値下げの影響を大きく受けた人事BPOは、2010年もマイナス成長となる見通し。一方、景気の影響を受けにくい財務・経理BPOと、市場自体が小さくサービス利用が拡大しつつある調達・購買BPOは、2010年も比較的高い成長を維持する見通し。
BPO市場は今後も企業のコスト削減、業務プロセス改善、IFRSに代表される新たなコンプライアンス対応などのニーズにより、2014年には1兆1485億円に達し、2009年から2014年の年平気成長率は4.1%になると予測している。