日本IBM、設置スペースあたりの処理能力を約4.4倍に向上させたHPC向けx86サーバー


IBM System x 3755 M3

 日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は14日、HPC向けのラック型x86サーバー「IBM System x 3755 M3」を発表した。従来製品よりも、価格性能比や設置スペースあたりの処理能力を大幅に向上させている。

 IBM System x 3755 M3は、財務分析やデジタルコンテンツ制作など、HPC分野のアプリケーションでの利用に最適なx86サーバー。2Uサイズの筐体に、12コアを備えるAMDのOpteron 6100シリーズを最大4基搭載でき、従来製品と比べて設置スペースあたりの処理能力を約4.4倍に、価格性能比を約2.5倍に向上させた。また、42Uのフルラックに搭載した場合、搭載可能な最大コア数は1008個で、ラックあたりでのコア数も従来の4倍以上になっている。

 しかも、x86サーバーの冷却効率を高めるための独自設計手法「Calibrated Vectored Cooling」を採用して熱の問題を解決したことで、Opteron 6100シリーズでは最速となる2.3GHzの12コアプロセッサを、4基フル搭載可能。日本IBMによれば、2Uサイズ筐体で、2.3GHz駆動の12コアOpteronを搭載できるサーバーは、国内ではこの製品のみという。

 価格は、8コアのOpteron 6128(2.0GHz)×2、メモリ8GBの最小構成で79万円(税別)から。出荷開始は、9月30日を予定している。

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(石井 一志)
2010/9/14 13:25