Oracle VMがXeon 7500番台に対応、Oracle RAC向けテンプレートも公開
日本オラクル株式会社は30日、自社のサーバー仮想化ソフトの新版「Oracle VM 2.2 for x86」が、インテルが提供する最新のマルチコアCPU「Xeon 7500番台(開発コード名:Nehalem-EX)」に対応したと発表した。
Oracle VMは、オープンソースのXenハイパーバイザーをベースに提供されるサーバー仮想化ソフト。新版では、Xen 3.4を採用したほか、主に4Way以上のシステムで利用されるXeon 7500番台、ならびに、主に2Wayシステム向けに提供される「Xeon 5600番台」の両CPUに対応した。
Xeon 7500番台にラインアップされている、8コア/16スレッドのCPUを4基搭載するサーバー上にOracle VMをインストールすると、合計32の物理コアを認識するため、より多くのリソースを1つのサーバーに統合し、柔軟にリソースを割り振れるという。
また、CPUのオーバーコミット機能を利用すれば、物理コアの総数よりも多くの仮想CPUを、仮想マシンに割り当てできるとのこと。逆に、1つの仮想マシンに、最大32個の仮想CPUを割り振ることも可能だ。
加えてOracle VMでは、あらかじめ用意されたテンプレートを利用して、インストールや複雑な設定を行わなくとも、システム環境を短時間で構築できる点も特徴。日本オラクルでは、Oracle Database、WebLogic Server、Oracle Enterprise Linuxをはじめ、さまざまなソフトで標準テンプレートを公開し、ユーザーが容易に仮想環境を構築可能にしている。
今回は新たに、Oracle Real Application Clusters(RAC)のテンプレートが公開され、サーバー仮想環境上に、2ノードのOracle RACを、1時間ほどで導入可能になったとしている。